Googleは米国時間5月12日、検索結果の表示に新たなフィルタリング手法を追加したり、検索結果そのものに新しいタイプのデータを表示させたりできる、3つの分野での検索エンジンの機能向上を発表した。
Googleの検索製品およびユーザーエクスペリエンス担当バイスプレジデントMarissa Mayer氏は、メディアイベントの「Searchology 2009」において、同社の数々のプロダクトマネージャーを壇上で率いつつ、「Google Search Options」「Google Squared」「Rich Snippets」などの新機能のデモンストレーションを披露した。Search Optionsは、12日より徐々に提供が開始される予定で、検索ユーザーに対して、速報性や、写真、動画といったメディアの種類、視覚的なフォームで検索結果をチェックしたいというリクエストなど、多彩な要因をベースにして、検索表示をフィルタリングする方法を提供する。
Mayer氏は、今回の発表が「いかにして、より多くの情報を検索で見出し、どのようにして、その見出した検索結果を活用できるのかに焦点が絞られたものとなっている」と語った。Googleは、前回、2007年にSearchologyのイベントを開催し、通常の検索結果に、画像、動画、ニュースといった種類の検索結果を、同時に合わせて表示できる「ユニバーサル検索」の発表を行った。
Mayer氏と、アソシエイトプロダクトマネージャーであるNundu Janakiram氏は、ユニバーサル検索をベースにして、Search Optionsのデモンストレーションを実施した。「ハッブル望遠鏡」に関する情報を検索する例を挙げつつ、検索結果の表示ページの最上部にある「Show Options」のリンクにより、検索結果のフィルタリングが行えるようになっていることが示された。このリンクをクリックすると、横に一連のオプションが列挙された、やや現在の「Google News」のユーザーインターフェースにも似た、新たなページが登場する。
現在、米航空宇宙局(NASA)がミッションを遂行している、ハッブル宇宙望遠鏡に関する最新の情報のみを表示するオプションを選択すると、ニュースやブログから、対応する検索結果が表示される。さらに、もし望むならば、その中から画像が載った記事だけを抽出するフィルタもクリック可能になっている。
他のオプションとしては、4月に発表された「News Timeline」や、ある検索結果を中心に置き、その周囲に次々と輝きを放つ星の光のようにデータを視覚的に配置する「Wonder Wheel」など、検索結果の新たなビジュアル表示への対応が挙げられる。
Google Squaredは、このほど「Google Labs」へと新たに追加された機能である。同プロジェクトでは、検索ユーザーが、ウェブ上の検索結果を基にして、スプレッドシートの作成が行えるようになっている。ユーザーは、Google Squaredの検索で得られたデータのフィルタリングを行ったり、最も関連性の高い検索結果のみで、カスタム表示されたスプレッドシートを作成するために、異なるカテゴリの追加リクエストをしたり、表示データのソースや、対応する他の情報源にアクセスして、検索結果の事実関係をチェックできるようにもなっている。
12日に披露された他の新機能としては、Rich Snippetsがある。同機能では、Googleと、米CNETを含む、他のパブリッシャーとのパートナーシップにより、検索結果が表示された同じエリアの中で、複数のウェブページからの情報がディスプレイ表示される。Googleは、RDFaやMicroformatsなどのマークアップが含まれた、オープンな標準をサポートしており、パブリッシャーは、検索結果として表示されるウェブページからの抜粋を、ハイライト表示可能になっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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