テレビ画面上でインターネットサービスを提供する、米Yahooのテクノロジは、これまでのデモンストレーションの段階から、サムスン製のテレビにより、実際の製品提供段階へと移行を遂げた。
Yahooは、同テクノロジに「TV Widgets」という正式名称を付しているものの、サムスンは、「Internet@TV」というブランド名を採用している。TV Widgetsでは、ニュース、最新株価の表示、Flickrのフォトアルバム、天気予報といった、Yahooが提供する各種情報サービスのほか、Twitterのミニブログ、スポーツ速報、eBayのオークション更新、CNET Newsの発行元であるCBSのコンテンツなど、多彩なアクセスが提供される。
テレビ画面の底部や左端にオーバーレイ表示されるTV Widgetsのアプリケーションから、各サービスへとジャンプすることが可能になっている。新たなウィジェットをダウンロードするためのギャラリーも、提供される予定である。TV Widgetsの選択起動には、リモコンが用いられる。
サムスンの公式サイト上では、Internet@TVを採用した液晶テレビが4モデル発表されているものの、いずれもバーゲンセールコーナーで入手できそうなモデルではない。その対応モデルとは、55インチで3800ドルの「UN55B7100」および「UN55B7000」モデル、また、46インチで3000ドルの「UN46B7100」および「UN46B7000」モデルである。
YahooとIntelは共同で、1月に開催された2009 Consumer Electronic Show(CES)において、TV Widgetsの目ざましいデモンストレーション発表を行った。しかしながら、Yahooは、Intel製のプロセッサを搭載していないテレビ上でも、TV Widgetsの提供を行っていきたいと考えている。
当初は提供を見合わせるものの、Yahooはいずれ、TV Widgetsを活用した広告の提供も開始する計画である。とはいえ、広告の提供は、必ずしもYahooを通じたものに限る必要はない。
Yahooは、同社のサイト上で、「まもなく」TV Widgetsが、Vizio、ソニー、LGエレクトロニクスなどが製造するテレビでも利用可能となることを明らかにしている。
やや楽観的な見通しではあるものの、Yahooは、TV Widgetsによって、テレビのチャンネルをめぐる言い争いがなくなるだろうと確信している。「だれもが同時に、見たい情報を楽しめるようになるので、もうリモコンの取り合いでけんかが起きるようなことはなくなるだろう。たとえば、New York Timesで最新ニュースをチェックしつつ、他の家族は、テレビ番組の視聴を楽しむといったことも可能になる」と、Yahooは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果