Microsoftからの買収を拒否しようと、米Yahooが2008年に費やした経費は7900万ドルに及ぶという。Yahooが米国時間2月27日に米証券取引所委員会(SEC)に提出した書類により明らかになった。
この経費のうち、ほとんどはMicrosoftの提案を考量するために依頼した外部アドバイザーに費やされた。Microsoftは当初、1株あたり33ドルで買収を提案し、最終的にはYahooの検索事業のみを買収することを申し出ていた。YahooはこれらMicrosoftの提案をすべて拒否した。
Yahooはまた7900万ドルの一部を使い、アクティビスト株主のCarl Icahn氏が仕掛けた委任状争奪戦に対抗するため、外部アドバイザーを利用している。Icahn氏は結局、Yahooと和解し、Yahooの取締役会に3席を確保している。
このほか、論議を呼んだGoogleとの検索部門の提携契約を検討するにあたっても、同経費の一部を使い外部アドバイザーを利用した。だがその後、Googleとの提携は、米規制当局が独占禁止法違反に抵触する可能性を示唆したことで、解消となった。
しかし、Yahooがこれらの騒動で失った真のコストは、7900万ドルを上回るはずだ。
この過程で、Yahooの創業者で当時の最高経営責任者(CEO)を務めていたJerry Yang氏は、株主の怒りの矢面に立たされた後に辞任し、Chief Yahoo職に戻った。激動期にYahooの社長を務めていたSue Decker氏は、AutodeskでCEOを務めていたCarol Bartz氏がYahooを統括することを同社の取締役会が決定したことを受け、CEOとなる機会を失った。また2008年6月に多くのYahoo幹部が退社していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス