これで火花と摩擦が正式に米Yahoo内部へと持ち込まれることになった。投資家Carl Icahn氏が同社取締役に就任することになったのである。
Icahn氏は2008年7月、取締役会全員を交代させようと画策していたが、同氏自身と同氏が推薦する2名の役員の座を得ることで和解した。Yahooは米国時間8月6日の定例報告において、予定通りRobert Kotick氏に代わってIcahn氏を正式に取締役に迎え入れると述べた。
Icahn氏の取締役としての最初の役目の1つは、同氏に賛同する2名の取締役を選出することである。新しい取締役は15日に発表される予定であり、これでYahoo取締役会役員は9名から11名に増員されることになる。
Icahn氏はYahoo株式の5%を所有している。
Yahoo取締役は、気楽な役職ではない。同取締役会は、MicrosoftがYahoo買収に対する意欲を表明してから1日の株主総会までの6カ月間で、30回も会合を開催している。
今後も多大な圧力がのしかかってくる。株主総会後、株主の不満が2007年よりも緩和されていることを示す投票結果に取締役会は安堵したかもしれない。しかし、この投票結果を再集計することで、実際には強い不満を示すものであることがわかった。39.6%が会長であるRoy Bostock氏の再選出を保留し、33.7%が最高経営責任者(CEO)であるJerry Yang氏の続投を保留した。
この投票結果は、Icahn氏が提案する何らかの改革を後押しするものになるかもしれない。取締役会の役員間の力関係に変化が生じることは間違いないが、どのように変化するかは現在のところ明らかでない。しかし、さしあたってIcahn氏とYahooは、協力的で礼節をわきまえた印象を示している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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