2009年のソーシャルメディアに訪れる10の変化 - (page 3)

文:Ravit Lichtenberg 翻訳校正:川村インターナショナル2009年01月30日 07時45分

4. 真のクロスプラットフォームを構築

 「iPhone」による体験はユーザー、企業、開発者の活動の場を変えた。AppleのiPhone販売台数は2009年第1四半期だけで440万台だ。Googleの「Android」と新「Palm」は、引き続きクロスプラットフォーム対応で、アプリケーションとサービスを主体としたモデルに基づいて開発されている。ソーシャルメディアの新しい環境では、自由に乗り降りできる2階建てバスと同じように、モバイル、ウェブ、ライブインタラクション間をすべて同じパスでシームレスに行き来できるようなソリューションが求められる。

5. 関連のあるソーシャルネットワークの形成

 人々は、互いにとって有意義で関連のある体験ができるソーシャルネットワークをつくり、参加し、探すようになる。返信、コメント、自身の影響力、知り得た情報の価値で、投資(費やした時間、公開の度合いなど)に対する見返りを評価する。Ningは、2008年に388%もの成長と遂げたソーシャルネットワークだ。同社のストラテジックリレーションシップ担当バイスプレジデントRachel Masters氏は、次のように述べている。「インターネットは、過去のほぼすべての媒体を複製する機能を持つため、無秩序になっている。Ningは、自分が好きなものを中心につながることができるソーシャルネットワークを提供することにより、この問題を解決しようとしている」

6. 広告スペースの刷新

 広告パブリッシャーやそのエコシステムに属する企業は、会話やつながり、表現を行う人々に対してアピールできるものは何かを捉え直さない限り、売り上げは下がる一方だ。ソーシャルメディアの次の段階は、ターゲットを絞り込んだニッチな層の宝庫である。イスラエルのベンチャー企業Nuconomyは、ターゲットを明確に定め、動的なディスプレイ広告を制作、提供する試みを行っている。Nuconomyの共同設立者兼CEOのShahar Nechmad氏によると、Nucomonyの顧客は、ターゲットを絞り込んでいない広告に比べて、ターゲットを明確にした広告では、平均で6〜9倍高いクリックスルー率を得ているという。同氏は、「広告のクリックから商品購入まで、同じセッションで行われる」と述べる。広告代理店とパブリッシャーは素早く考えを改め、関連する商品を見つけられる画期的な体験をつくり出すことができれば、大きな競争優位性を獲得するだろう。

7. 「旧」ソーシャルメディア体系の整理を支援

 アグリゲーションプラットフォームが登場し、人々は利用可能な膨大な量の情報を整理しようとするだろう。ビデオにタグを付ける、会話をアーカイブする、クラウドコンピューティングを次の段階に移行する、検索をより関連性のあるものにするなどは、今後基本的な条件となる。こうした努力をいとわない企業にとっては非常に大きなチャンスだ。

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