「スパイ」と聞くと、どんなイメージを持たれるだろうか。なんとなく怪しい、しかしかっこよくてスマート、映画に出てくるスパイはいつも最後は美女に囲まれてハッピーエンド、そんなイメージがあるのではないだろうか?
子供のころ「スパイ手帳」を買ってスパイごっこをした読者も結構いるかもしれない(年齢がばれてしまう!)。
子供のころスパイにあこがれて大人になったあなたに、そして実際にスパイ活動をされているプロの方に!?ぜひお勧めしたいのが今回紹介するスパイケータイだ。これさえあればスパイとしての実力も上がり年収アップも間違いないかもしれないぞ。なんてったってメーカーが自ら「スパイケータイ」と名づけるくらいなのだ、今回は大きく期待しよう!!
さて、スパイケータイって、いったいどのあたりがスパイ仕様になっているんだろう?まさかボタンを押すと煙が出て本体が一気に消滅してしまうとか──?
実際のところ、質の悪い中国のいわゆる「ヤミ製造ケータイ」は使っている途中に電池が発火、本当に本体が燃えてしまうというシャレにならんものも時々あるようだ。みなさんもメーカー名のないケータイは買わないようにしよう──って、この連載で紹介しているケータイってほとんどメーカー名がないんだった(苦笑)。
スパイに必要な機能とは何だろう?スパイの活動といえば?そう、それは諜報活動だ。すなわち電話に盗聴器を仕掛けたり壁に盗撮カメラを仕掛けたり、ってのがスパイの基本行動なわけだ。
そしてこのスパイケータイも諜報活動に最適な機能が備わっているらしい。それは「遠隔リモートカメラ機能」。そう、まさに盗撮を可能にしているケータイなのだ。なお「盗撮」って書くとどうも違ったイメージになってしまうので(笑)、ここから先は「スパイカメラ」という表現にさせていただく。
ではいったいどうやってスパイカメラ機能を実現しているのだろう?まさかケータイ本体を部屋に忍ばせておくと、ケータイのカメラをつかってリモートカメラになるんだろうか?
でもそのためには別途パソコンが必要だし、そもそもケータイを部屋に置いておいたら「あ、誰か忘れたんだなぁー」なんてスパイ先(笑)にばれてしまう。それにそもそも毎回紹介しているケータイは中国の「トンデモケータイ」であることを忘れないで欲しい。その程度の機能じゃスパイケータイは名乗れないのだ。
てなことで何がどうなっているのか、早速パッケージを開けてみよう。まず目に飛び込んでくるのは本体とバッテリが1本並んで入っている姿。うーん、これだけではスパイっぽくないなぁ。
本体の入っているトレイの下を見ると、さらにバッテリが2本、合計3本のバッテリが付属している。中国トンデモケータイはバッテリの質がイマイチなので、バッテリが2本付属するのはよくあることだが、3本とは珍しい。
スパイ活動のため長時間利用できるように3本も付けてくれているのだろうか?ちなみにバッテリの形状に注目してほしい。本体サイズと比較するとかなり細身だ。長時間利用が目的なら、もっとサイズの大きいバッテリを付属させたほうがお得なはず。パッケージ内を見る限り、これがスパイケータイとはどうしても思えない。やっぱりまた騙されたんだろうか、俺?
ここで付属のバッテリ3本を並べてみよう。見た目はほとんど同じもの。ラベルをよーく見てみると、1本だけ容量が800mAだそうな。ほかの2本の電池容量は2000mA、なんでわざわざ小さい容量の電池を入れるのかなぁー?おまけってことなのだろうか?なんだかさっぱりわからない。
ん……?あれ……?でも、その1本だけ見た目が違うバッテリがある。よーく見てみると、リサイクルマークらしき印刷部分の真ん中に穴が開いている?下のバーコード部分にも窓が開いている?電池に穴を開けるなんていったい何のため??ま、まさか……!いや、そんなことは信じたくなぃーー!!
そう、ここまで書けばもうおわかりだろう。なんとこのスパイケータイ、スペアのバッテリーの形状をした「リモートカメラユニット」が付属しちゃっているのだ。リサイクルマークの真ん中がカメラ。バーコード部分はマイク。そしてこのカメラユニットは電池内蔵、ケータイ本体とはワイヤレスで通信可能だ!
そうなのだ、このバッテリーを部屋のどこかに仕掛けておけば、別の部屋からこのカメラを通して室内を監視できてしまうというのだ。こりゃすごいけど、でもこんな機能ケータイに必要なんスか?(笑)
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