IDC Japanは国内セキュアコンテンツ管理製品の市場予測を発表した。特に企業向けのセキュアコンテンツ管理製品は、今後高い成長率で拡大するとしている。
セキュアコンテンツ管理製品とは、アンチウイルス製品やウェブフィルタリング製品などの総称。継続的にライセンスを更新する必要があること、次々に出現する新たな脅威に対応した製品が市場に投入されたことなどから成長を遂げており、2007年から2012年までの年間平均成長率は5.1%に達する見込み。2012年には1102億円の市場規模に拡大するとIDCでは予測している。
ただしこのうちコンシューマー製品市場については、パソコンユーザー数の増加とウイルス被害の増加によって市場が拡大してきたものの、パソコンユーザーだけでは新規需要が薄れるため、これまでのような高い成長率は難しくなってきている。このため、携帯電話などの新たなコンシューマー市場でのユーザー獲得により、市場が拡大するとIDC Japanは分析している。
アンチウイルス製品については、アンチウイルス機能を中核にさまざまな脅威から防御する機能が加わった統合製品が主流となってきている。2007年から2012年は情報漏洩や内部統制対策の需要により、メッセージセキュリティ製品の年間平均成長率が16.3%と、セキュアコンテンツ管理の中で最も高い成長率で拡大するとみている。
IDC Japanセキュリティのリサーチマネージャーである登坂恒夫氏は、「セキュリティベンダーが販売チャネルやサービス事業者との連携強化による迅速なサポートやサービスの提示、アプライアンス製品やスマートフォンなどへのOEM提供を図ることで、新規ユーザーを獲得し市場は拡大していくであろう。そのためにはチャネル戦略の見直しを検討すべきである」と述べている。
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