Wall Street Journal(WSJ)によると、Yahooは検索ページで実施したGoogleによる広告のテストが順調なことから、Yahooのビジネスの中核をなす検索広告をGoogleにアウトソーシングする方向に傾いているという。
WSJは、テストがうまくいったため、YahooとGoogleが提携する可能性は高まっているという、消息筋の発言を引用している。またWSJは、アウトソーシング契約が結ばれると、Yahooの買収を目指すMicrosoftが提示している買収金額を引き上げさせようとするYahooの取り組みを後押しすることになるかもしれないとしている。
Yahoo従業員の確保に必要になるかもしれない追加コストをMicrosoftが懸念しているとすれば、Yahooとしてはこのような支援が欲しいところだろう。
New York Timesの記事は「従業員の離脱に備えて『搭乗保険』をかけておく隠れた費用も、Microsoftが提示金額の引き上げに抵抗している理由なのかもしれない」と報じている。
New York Timesの記事は消息筋の話として、MicrosoftはTellme Networksを買収するにあたって、8億ドルに加え、従業員を引き留めておくための手当てとして1億ドルを費やしたと伝えている。330人の従業員に、平均して1人あたり30万ドルを使ったことになる。
Wall Street Journalの記事とNew York Timesの記事から何らかの推測を引き出せるとすれば、両社が今週再び交渉を持つかもしれないという見方がメディアに登場した米国時間4月11日以降、YahooとMicrosoftの交渉が厳しい局面を迎えている可能性があるということだ。
一時停戦になったと伝えられたのは、Microsoft以外にも買い手候補が控えているという先週の矢継ぎ早な報道の後だった。候補としてしばしば名前の出たTime Warner-AOLは、Googleと組んでの買収に魅力を感じている可能性がある。一方、MicrosoftとNews Corp.が共同でYahooを買収する可能性を探っているという推測も浮上している。
Yahooは4月9日、検索広告の一部の配信にGoogleを使う限定的なテストを開始すると発表した。Microsoftはただちに、そのような提携は競争を損なうと強く警告した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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