UPDATE 米Yahooが自社の検索ページの一部においてGoogleの広告を試用する計画であることを、YahooとGoogleの両社が米国時間4月9日に発表した。この動きは、Yahooが戦略の転換を図る可能性を示唆している。
Googleの広報担当Daniel Rubin氏は「Yahooはナチュラル検索の結果に関連性の高い広告を表示する検索サービスにおいて、GoogleのAdSenseを試験導入する計画だ。これはあくまでも限定的なテストであって、必ずしもYahooがAdSenseプログラムに参加することを意味するわけではない」と述べている。
Yahooも本テストの対象範囲は狭いと説明する。「テストは米国のyahoo.comからのトラフィックのみを対象に実施する。Yahooのアフィリエイトやプレミアムパブリッシャーパートナーのネットワークは今回の対象に含まれない。テスト期間は最大2週間とし、対象がYahooの検索クエリの3%を越えないようにする」
このニュースはThe Wall Street Journalによって最初に報じられた。
Yahooはこれまで自らの検索広告システム「Panama」に大々的に投資してきた。そのYahooがGoogleの検索関連広告を導入することは、同社が大きな方針転換を図ろうとしていることを意味する。もっとも、Microsoftから買収提案を持ちかけられた今、Yahooはほかの選択肢も真剣に検討しているであろう。
Microsoftは今回のニュースにすぐさま反応し、GoogleとYahooの提携が独占禁止法に違反するのではないかとの懸念を示した。Microsoftの法務顧問Brad Smith氏は声明で次のように述べている。「YahooとGoogleの両社による合意は、いかなる内容であれ、検索広告市場の90%以上をGoogleが手中に収めることを意味する。MicrosoftによるYahooへの買収提案とは対照的に、これによって市場の競争が大きく損なわれることになる」
今回のテストには独占禁止規制当局も注目している。Googleは、3月に完了したインターネット広告企業DoubleClickの買収においても、独占禁止当局からの調査を受けた。
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