映画業界との長い法廷闘争の末、BitTorrentが運営する検索エンジン「TorrentSpy」が閉鎖されることになった。
TorrentSpyのホームページには、「著作権、検索リクエストに関するプライバシー、検索結果に表示されるtorrentファイルへのリンクに対する米国の法律環境はあまりに厳しい。当社では、ユーザーとわれわれ自身の権利を守るため、2年の歳月と膨大な資金を費やしてきた。(中略)当社では、ユーザーのプライバシーを保護するため、当サイトの閉鎖という最終的な手段を採らざるを得ないと感じるに至った」という文面が掲載されている。
ハリウッド最大級の映画会社らが2006年に映画の著作権侵害を助長しているとしてTorrentSpyを告訴した。連邦判事は2007年6月、TorrentSpyに対し、映画会社にコンピュータのRAMに残っているユーザー情報を提供するよう命じる判決を下した。
映画の海賊版を検索する目的で使用されることも多いTorrentSpyは、ユーザーの匿名性を守るため、さまざまな法的施策を試みた。8月には米国内に住むユーザーのアクセスを遮断した。裁判所の命令に従うことを回避するのが狙いだったものと思われる。
この訴訟を担当する判事は12月、TorrentSpyの運営者らが証拠の隠滅を図り、全米映画協会(MPAA)が公正な裁判を受けることを妨害したという判断を下した。同社はこれ以前、ユーザー情報の開示命令に従わなかったとして、3万ドルの罰金を支払うよう命じられ、今後も命令に従わなかった場合、さらに厳しい処分を科すという警告を受けていた。
判事がTorrentSpyに不利な判決を下したことで、同社にできるのは損害賠償の額について争うことだけとなった。こうした点から、TorrentSpyが終わりを迎える日も近いようだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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