このように新開発低ノイズCMOSセンサー「Exmor」と最適化された「BIONZ」、拡張された「Dレンジオプティマイザー」、写真表現の幅を拡げる「クリエイティブスタイル」進化した「ボディ内手ブレ補正機構」という新たな技術を搭載されたα700は着実に新次元のカメラとなっているといえるだろう。
更にこのα700には中級機としての資質もそろっている。秒間5コマの新型シャッターユニットは10万回の耐久性能を持つ。光学ガラスペンタプリズムを採用したファインダーは明るく見やすく視野率95%倍率0.9倍を実現。
ファインダースクリーンにはMF時にもピントの山をつかみやすいと定評のある「スフェリカルアキュートマット」を採用しており、さらにスクリーン交換も可能だ。大型の外部ストロボでの撮影を考慮したシンクロターミナルが搭載されているのも中級機以上の必須条件だ。
記録メディアもCFカード/マイクロドライブ用スロットとメモリースティックデュオに対応したデュアルスロットが用意されている。高速転送規格UDMAを採用したCFカードにも対応しておりRAWデータのようなファイルサイズの大きなデータの記録にもストレスを感じさせない。なお、α700ではRAWデータ撮影には従来の「非圧縮RAW」とファイルサイズの小さい「圧縮cRAW」を選ぶことができる。
α700には縦位置グリップ「VG-C70AM」が用意されている。このグリップはバッテリーパック「NP-FM500H」を2個搭載することができ長時間の撮影が可能となる。またグリップを持って縦位置撮影を行う場合でも、しっかりとしたグリップ形状のおかげでとても安定した撮影が可能だ。
露出補正ボタンやマルチセレクター等も横位置での撮影時とおなじ配置で用意されているので、違和感なく撮影に集中できる。カメラ本体と同じマグネシウム合金の外装を採用しており、本体と同等の剛性と触感でありながら軽量となっている。
私もさまざまな機種で縦位置グリップを使用してきたが、このα700と「VG-C70AM」の組み合わせは最適な仕上がりと言えるだろう。あえて難を言わせてもらうなら、バッテリーパックをグリップ内に装着するには専用ホルダーにはめる必要がある。この方式だと撮影中のバッテリー交換に少々手間取ってしまう。急いで交換したい場合などには向かない仕様だ。ぜひとも改善していただきたい。
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