アニメーション強化も今回のKeynoteのアップデートのポイントだが、写真とアニメーションが関係する新しい機能を紹介する。スマートビルドである。10種類の中からエフェクトを選び、利用する写真を順番に並べるだけで、1枚のスライドの上で複数の写真をめくってみせることができる機能だ。これもマウスだけで視覚的に強力なアニメーションを組み立てることができる。
このように、Keynote '08では、写真による表現を最大限に生かしたスライド作りへのアフォーダンスを強く感じることができる。文字で埋め尽くされたスライドになりがちだったユーザーにとって、Keynote '08によるスライド作りは、視覚効果を劇的に進化させる、違った世界への扉を開いてくれるかも知れない。
さて、新しいKeynoteで最も驚いたのがYouTubeへの書き出し機能である。Keynoteのスライドを、YouTubeに直接ムービーとしてアップロードし、共有できるのだ。アップロードにはアカウント設定からタイトル、タグ付け、コメント書き込みなどが可能な専用のダイアログが用意され、これらを埋めてボタンを押すだけで、KeynoteからYouTube用のエンコードをし、アップロードまでを済ませてくれる。
アニメーションやスライドをめくるタイミングが設定されていれば踏襲されるし、ビデオやサウンドが入っていれば、これらもきちんと再生される。遠隔プレゼンテーション用にパブリッシュする用途にも使えるし、ホビーユースでも、写真のスライドショーやちょっとしたアニメーションなら、Keynoteで片が付く。iMovieとは違う、アニメーション、グラフィックス系のビデオコンテンツ制作が可能になった点で、プレゼンテーションソフトの域をちょっとだけ抜け出したかもしれない。
YouTube以外にも、Keynoteの書き出し機能は充実している。PowerPointをはじめ、PNGやJPEGなどの画像ファイルへの保存(iPhotoにアルバムとして保存できる)、Flash、QuickTime、iPodビデオといったファイル形式に対応するほか、HTMLとPNGもしくはJPEG画像を組み合わせた、HTML形式のスライドショーウェブページの書き出しもできる。共有することに重きを置いた進化も見逃せないポイントだ。
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