Hewlett-Packard(HP)が、2007年第2四半期もPCベンダー世界第1位の座を維持した。IDCによると、Dellが苦戦を続けるなか、Lenovo、Acer、東芝は、世界PC市場の平均成長率12.5%を上回る成長を見せたという。
業界第1位に輝いたHPは同四半期、1130万台のPCを出荷し、シェア19.3%を確保した。Dellの世界PC出荷台数は前年同期から5%近く低下し、約950万台となった。もっともDellは依然として業界第2位の座を維持している。
Dellはここ最近、Wal-Martの店舗でPCを販売したり、カラーバリエーションの豊富なノートPCを取りそろえたりするなど、従来の販売モデルから脱却するための大胆な取り組みを重ね、消費者市場でのかつての勢いを取り戻そうとしている。だが、これはどの会社もが繰り出しそうな戦略であるうえ、効果が現れるにはまだ少し時間がかかる。
IDCのアナリストLoren Loverde氏は、HPは「急成長を遂げたうえ、まだまだ成長の余地がある。HPが成長している分野を見ると、市場が比較的軟調なのに米国での伸びが大きいことが分かる。彼らがDellの不調に乗じていることは明白だ」と言う。
Lenovoも第2四半期も回復基調に転じ、今回4位に転落したAcerから3位の座を奪い返した。Loverde氏によると、Lenovoはアジア太平洋地域外で躍進したという。
同氏は、「IBMのPC(事業部)を買収して以来、Lenovoはアジア地域外で出荷台数を落として成長できずにいた。ここ最近の2四半期は成長が見られるようになっており、素晴らしい回復を見せている」と語っている。
米国市場では市場シェア28.4%のDellが依然として市場をリードしているが、出荷台数は10%以上減少している。IDCによると、市場シェア23.6%で2位につけるHPはDellをじりじりと追い上げているという。この2社に続くのは、Gateway、Apple(いずれも市場シェア5.6%)、そして東芝(同5.3%)だ。
一方、Gartnerの調査結果では、Acerが米国市場で4位、Appleが6位になっている。Gartnerによると、米国市場に再び参入してから間もないAcerは、同市場で前年比163.9%という大きな成長を見せ、9億台のPCを出荷したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」