Gartnerの発表によれば、Hewlett-Packard(HP)はDellを抜き、ほぼ3年ぶりにPCメーカーとして世界第1位に返り咲いた。
Gartnerによれば、第3四半期のHPとDellのPC出荷台数の差はわずか11万台だった。Gartnerと同様にPC市場の動向を追っているIDCの発表によれば、HPのPC出荷数は2万8000台多いだけであり、IDCはこれを「統計上は引き分けだ」としている。
「5900万台という市場の大きさ考えれば、この差は比較的小さい」と、Gartnerのリサーチ担当バイスプレジデントであるCharles Smulders氏も一致した意見を示している。「ただ、より重要なのはDellとHPの市場シェアの曲線だ。Dellは減少しつつあり、HPは継続的にシェアを伸ばしつつある」
Dellの全世界PC出荷数における前年比成長率は3.6%で、過去最低となる。同社の世界市場シェアは、前年同期の16.5%から16.1%に減少している。Dellの成長が鈍化した原因として、Smulders氏は、冷え込みを見せている米国法人市場への依存を挙げている。
「現在はPCの交換サイクルの谷間にあたる。多くの顧客が購入数を減らしている」と同氏は言う。IDCは、MicrosoftのOS「Vista」の出荷の遅れも要因だと指摘している。一部の消費者や企業が、Vistaの正式バージョンがリリースされるのを待ってデスクトップPCやノートブックPCを買い換えようとしているためだ。
一方、GartnerによればHPはすべての地域で好業績を挙げており、同社の全世界PC出荷数は2005年の第3四半期に比べ、15.4%の伸びを見せている。HPの2005年の世界市場シェアは15.1%であったのに対し、今四半期は16.3%に伸びている。
Gartnerによれば、今四半期における全世界のPC台数の伸びは6.7%である。一方、IDCの集計によれば、7.9%の伸びとなる。数字は若干異なるものの、どちらの数字からも全世界のPC出荷数の伸びが鈍っていることが分かる。
両社とも、今四半期のアメリカ市場は縮小していることを確認している。IDCは前年比で0.7%の縮小、Gartnerは2%の縮小だと発表している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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