楽天リサーチと三菱総合研究所は5月10日、「第26回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査」の結果を発表した。第26回調査は、スマートフォンの理解・認知状況、利用意向、および利用方法の予定などをテーマとし、全体の29.6%がスマートフォンの利用意向を示した。特に、男性層と10代などの若年層において利用意向が高い傾向にある。
スマートフォンについて「内容まで良く知っている」と回答したのは全体の3.3%。「ある程度の内容まで知っている」「名前を聞いたことがある程度」までを含めた、スマートフォン認知ユーザーの割合は全体の46.0%であり、携帯電話ユーザーの約半数が認知しているという結果となった。
性別でみると、男性では50%以上がスマートフォンを認知しており、また内容についても理解している。年代別には、30代と40代において最も認知が進んでいる。
スマートフォンの利用状況・利用意向をみると、 全体の29.6%が利用意向(「すでに利用している」を含む)を示した。性別・年代別で比較すると、男性ユーザー層や若年層において利用意向が高い傾向にある。特に10代は、現状での利用率が低い一方で、今後「ぜひ利用したい」という回答が7.2%あり、ほかの世代に比べて最も高い結果となった。
また、職業別にみると、会社員・公務員、自営業、専門職といった有職者において利用意向が高いほか、学生(大学生、専門学校生、高校生など)においても利用意向が高い傾向にある。
スマートフォンの利用意向者があげる利用理由として、「PCに比べ持ち運びが楽」という回答が最も多く、78.7%を占める。次いで、「携帯電話に比べて画面が大きい」「キーボードが利用可能」「ワードなどのオフィスソフトが利用可能」といった理由があげられている。スマートフォンに対し、既存のPCと携帯電話の両方より優れた点を評価しており、利用ニーズにつながっていると考えられる。
スマートフォン利用意向者が利用したいアプリケーションは、メールが80%以上と最も多い。次いで、ウェブサイトの表示・閲覧、予定表・スケジューラ、オフィスソフトの順となっている。また、ワンセグ放送の視聴、ゲーム(オンラインゲームを含む)といった、非ビジネス系のアプリケーションの要望も少なからずある。
スマートフォン端末選択時に重視・チェックするポイントとしては、「定額料金プランが充実」が76.4%と最も多かった。この理由として、スマートフォンを利用する際にはデータ通信量が増加する可能性があるため、使用料金を抑制できるような定額料金プランを求めるユーザーが多いと考えられる。
そのほかには、「小型・軽量である」「画面サイズが大きい」といったハードウェア面、「端末のOSがWindows系である」「ウェブサイトをPCで見るように表示可能(フルブラウザなど)」といったソフトウェア面があがっている。
スマートフォンを利用する上での課題について、スマートフォンについて「内容までよく知っている」「ある程度の内容まで知っている」という回答者に限定して集計した結果、「パケット量が増えるので通信料金が不安」をあげたユーザーが53.7%と最も多く、次いで「通信速度が遅い」「紛失時のセキュリティが不安」という課題が続いている。
前述の「端末選択時の重視ポイント」でも、定額料金プランの充実化をあげているユーザーが多いことなどから、定額料金などの料金プランの拡充が、スマートフォンの普及拡大に向けた重要課題と考えられる。
スマートフォンは、ビジネス系のアプリケーションなど、高度なアプリケーションや機能を利用できる携帯電話端末の総称。入力デバイスとしてキーボード、ソフトキーボード、手書き文字認識のいずれかが利用できる端末であることも特徴のひとつ。2005年末にウィルコムがW-ZERO3を発売してから特に注目されてきており、新たなモバイルツールとして期待されている。
調査は、15歳から69歳の男女を対象に、3月19日から3月22日にかけてWeb上で実施された。有効回答数は1677人。そのうち主要4社(NTTドコモ、KDDI、SoftBank、ウィルコム)の携帯電話・PHS利用者は、全体の88.5%にあたる1493人。
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