ウィルコムは4月12日、東京国際フォーラムにてPHSに関するフォーラム「WILLCOM FORUM & EXPO 2007」を開催した。ウィルコム代表取締役社長の喜久川政樹氏が基調講演に立ち、ビジネスが好調な理由や今後の計画について明らかにした。
喜久川氏はまず、DDI POCKET時代からの加入者数の推移を示し、堅調に伸びていると紹介。2006年10月に導入された携帯電話の番号ポータビリティ制度(MNP)の影響で月間純増数が一時的に鈍化したものの、2007年に入ってからは右肩上がりの成長を見せているとした。
PHSは1つの基地局がカバーできる範囲が狭く、携帯電話と比べてエリアの狭さが課題とされていた。しかし、ウィルコムは16万局の基地局を整備し、人口カバー率99.3%を実現。また、1つの基地局当たりの負荷が少ないことが功を奏し、携帯電話キャリア各社が実現に踏み込めていない通話、メール、データ通信の分野において、制限のない定額を実現した。
喜久川氏は、顧客から評価されている要因について、通話エリアや定額料金のほか、高音質、低電磁波、SIM STYLE、スマートフォン、オープンプラットフォームという7つのキーワードを挙げた。「キャリアが前面に立つ垂直統合型ではなく、水平展開型のビジネスモデルを展開している」(喜久川氏)
2007年の展開としては、高度化PHS規格「W-OAM」の拡大や「OFDM」という周波数の利用効率を高めた次世代PHS技術の開発のほか、固定電話と融合したサービスなどの拡充にも努める。また、製品の充実も図るということだ。
「コンセプトモデルとして、基盤すらもプラットホーム化したモデルや、プラモデルのようなPHSを展示している」(喜久川氏)。また、2007年の夏に向けて東芝の参入や新スマートフォンの登場を示唆した。スマートフォンに関しては、特設サイト「x-w.jp」でティザー広告を掲載している。
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