ソニーは3月22日、著作権保護や認証を行うための要素技術として、安全性が高く実装性能が極めて高いという共通鍵ブロック暗号アルゴリズム「CLEFIA」を開発したと発表した。
ソニーは、DES (Data Encryption Standard) などに採用されている共通鍵ブロック暗号の基本構造である「Feistel構造」における内部関数の構成法の工夫により、少ない演算量で安全性を高める研究の結果、演算量を低く抑えても安全性を確保できる技術「拡散行列切り替え法(DSM)」を開発、ハードウェア実装における半導体回路規模の低減、およびさまざまなソフトウェアへの実装における性能の向上に成功した。
CLEFIAは、ハードウェアとソフトウェアでの効率実装を同時に達成し、高速性を実現しているという。これにより、特に制約のあるスマートカードや携帯デバイスなどでも高い性能を発揮するほか、ソフトウェア実装においてもCPUの種類によらず高速な実行が可能となったとしている。
また、米国政府標準暗号AESや国際標準規格ISO/IEC 18033-3で採用されている128ビットブロック暗号技術と同じインターフェースに対応し、ブロック長が128ビット、鍵長は128ビット、192ビット、256ビットから選択可能となっている。安全性に対しても最先端の暗号解析技術を集結して細心の注意を払い、既存の暗号解読法に対して十分な強度を持つように設計されている。
今後ソニーでは、AV機器をはじめさまざまなアプリケーションや製品でCLEFIAを利用できる環境を整えるとともに、ユーザーが安心して使用できる技術の開発を進めいくとしている。
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