Dellが、8万3000人のユーザーからLinuxをプレインストールしたPCの販売を求める声があったものの、その提案を受け入れるまでには至らなかったことを認めた。
これらの要望は、Michael Dell氏が最高経営責任者(CEO)に復帰した直後で、いまから10日ほど前に同社が開設した「Dell IdeaStorm」という新しいユーザーフォーラムに寄せられた。Dell IdeaStormは、ユーザーが自分たちの望むシステムについて同社に意見を述べる場を提供している。
DellのすべてのPCにLinuxを搭載すべきだという要望は、米国時間2月26日の時点で8万3000人以上のユーザーから寄せられた。
Dellは自社サイトに声明を出し、IdeaStormに寄せられた提案に目を通したことを明らかにした。しかし、Linuxをプレインストールするまでには至らず、一部の法人向けマシンとNovellの「SUSE Linux」ソフトウェアとの組み合わせについて、これを認定することだけを明らかにした。認定により、DellのすべてのPCでSUSE Linuxがスムーズに動作するようになるはずだ。
「IdeaStormコミュニティーがLinuxやOpenOfficeのようなオープンソースソリューションに関心を示しているのは興味深く見ている。われわれは常に耳を傾けており、その結果、デスクトップPCのOptiPlex、ノートPCのLatitude、そしてワークステーションのDell Precisionを含む法人向けクライアント製品とLinuxを認定すべくNovellと協力を進めている。また、製品ラインアップ全体を見て、ほかに認定を行う可能性についても検討中だ」とDellは述べている。
「IdeaStormコミュニティーからは、さまざまな(Linux)ディストリビューションを提案する意見が出た。ディストリビューションを1つだけ選択して、別のものを好むユーザーを疎外するようなことはしたくない。Linux関連のほかのアイデアについては調査を継続中だ」と声明は続く。
Dellは、IdeaStormから出たほかの4件の要望には回答したものの、上位6件のうちの残りの2件の要望については回答を控えた。Microsoft Officeと一緒にOpenOfficeも提供して欲しいというものと、米国以外の顧客のためにDellのシステムをOS未搭載で提供して欲しいという要望だ。前者の提案は5万3000人、後者は3万2000人のユーザーから寄せられた。
Dellは現在、「nSeries」というOS未搭載のPCを3モデル販売している。
一方、同社が回答した要望の1つが、AOL、EarthLink、Googleなどの追加ソフトウェアが搭載されない「クリーン」なVistaを求めるものだ。
Dellによると、XPSシリーズのPCを購入する顧客は、「ほぼすべて」のソフトウェアをプレインストールしない選択が既に可能になっているという。Dellは声明の中で、「われわれは、数カ月中にこの取り組みを拡大していく。Dellは、PCが手元に届いてから顧客が簡単にソフトウェアを削除できるようにする措置も講じている。現在は、EULA(End User Licensing Agreement)に同意しなければ、ほぼどのアプリケーションでもアンインストールできる」と述べている。
Dellは、「今後は、もっと顧客がコントロールできるようにし、削除したいソフトウェアを素早く選択できるようにしてアンインストール作業をシンプルで容易にする予定だ」と加えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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