文部科学省は、教員の「ICT活用指導力のチェックリスト」を公開した。
チェックリストは、「授業中にICTを活用して指導する能力」や「情報モラルなどを指導する能力」「児童のICT活用を指導する能力」「情報モラルなどを指導する能力」「校務にICTを活用する能力」――という5分野から構成され、計18のチェック項目が設問される。さらに、各項目に対して、「わりにできる」「ややできる」「あまりできない」「ほとんどできない」――の4段階でチェックする方式。
また、チェックリストは小学校版と中学・高校版の2種類が用意され(いずれもPDF形式でダウンロード可能)、「情報モラルなどを指導する能力」の設問以外は、基本的には“児童”と“生徒”の表現の違いのみ。
中学・高校版では「生徒が情報の保護や取り扱いに関する基本的なルールや法律の内容を理解し、反社会的な行為や違法な行為などに対して適切に判断し行動できるように指導する」「生徒がインターネットなどを利用する際に、情報の信頼性やネット犯罪の危険性などを理解し、情報を正しく安全に活用できるように指導する」――など、ネット上の反社会的な行動に対する指導に重点を置いている。
一方の小学校版では「児童が発信する情報や情報社会での行動に責任を持ち、相手のことを考えた情報のやりとりができるように指導する」「児童がインターネットなどを利用する際に、情報の正しさや安全性などを理解し、健康面に気をつけて活用できるように指導する」――など、精神面・健康面において適切なネットの利用法など、より基本的なモラル教育を求めている傾向がうかがえる。
同省では、2006年1月にIT戦略本部が決定した「IT新改革戦略」にもとづき、同年10月に「教員のICT活用指導力の基準の具体化・明確化に関する検討会」を設置。教員のICT活用指導力の基準の具体化を図り、到達目標の検討を進め、今回のチェックリストを策定した。
同検討会は、引き続き、チェックリストの普及・活用方策について検討を進め、2007年年度中に報告書を取りまとめる方針。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」