フラッシュメモリメーカーのSanDiskは来週、企業がUSBドライブの使用を管理、制御するための製品を発表する予定である。
カリフォルニア州ミルピタスを拠点とするSanDiskは、サンフランシスコで開催されるRSA Conferenceでの発表を予定している。RSA Conferenceは、企業向けセキュリティ製品を対象として、毎年開催される大規模なカンファレンスである。「SanDiskは、USBフラッシュドライブの保護と制御を可能にする、企業向けセキュリティ市場を対象とした総合的なソリューションを発表する」と同社は声明で述べた。
従業員が持ち運ぶUSBドライブなどのデバイスは、セキュリティ上の問題を引き起こす恐れがあると、セキュリティ専門家らは指摘している。これらのデバイスを職場のパソコンに差し込むと、悪質なコードが企業ネットワークに侵入する危険性がある。また例えば、不満を抱える従業員が、機密情報を社外へこっそり持ち出すための道具にもなりかねない。
SanDiskは、TablusやCentennial Softwareといった専門企業が多く存在する市場に参入しようとしている。また、企業がデバイスの使用に関するポリシーを定めたり、デバイスの使用を全面的に禁止したりするのを支援する機能は、PCセキュリティ製品に搭載されるようになりつつある。Microsoftもこのような機能の一部を「Windows Vista」に追加している。
GartnerのアナリストRich Mogull氏は、「SanDiskは短期的な市場機会を利用しようとしているにすぎない」と述べた。「デバイス管理の機能は他の製品スイートの一部として組み込まれる方向へと向かっているため、他社と提携する以外にSanDiskにこの分野における現実的な見通しがあるとは考えにくい」(Mogull氏)。
SanDisk関係者は、発表前に同社の計画について詳細を明かすことを避けた。しかし内部関係者らは、SanDiskが「mTrust」製品ラインの再パッケージ版を発表すると予想している。mTrustは、同社が2006年に15億5000万ドルでmSystemsを買収することにより手に入れた製品である。
mSystemsのウェブサイトに記載された製品説明によると、mTrust製品ラインには「mTrust Shield」というソフトウェアが含まれている。これは、企業が一元管理可能なポリシーを作成、管理、監査するためのソフトウェア。信頼できるストレージデバイスのみがネットワークリソースにアクセスできるようにし、他の個人的なデバイスやインターフェースの使用を制限する機能をもつと、ウェブサイトには書かれている。
mTrustに含まれるその他の製品としては、セキュリティ性の高い256Mバイト〜8Gバイトの個人用ストレージデバイスである「Xkey Drive」と、会社が発行するUSBフラッシュドライブを管理するための中央管理型ソフトウェア「mTrust Manager」がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス