HP元幹部:「デルに対し産業スパイをはたらくよう指示された」--訴訟で明らかに

文:Greg Sandoval(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年01月25日 18時49分

 Hewlett-Packard(HP)に提訴された同社の元幹部が今度は、競合のDellにスパイ行為をはたらくようHPの幹部から指示されたと主張している。

 渦中の人物は、HPでビジネス開発と戦略立案を担当するバイスプレジデントを務めていたKarl Kamb氏。Kamb氏は、2005年にHPが連邦裁判所に提出した訴状の被告になっている。HPは、複数の同社従業員が在職中に薄型テレビを扱う競合企業を設立したことは違法だと主張し、1億ドルの損害賠償を求めている。

 公開された法律関係書類によると、Kamb氏は不正行為をはたらいたことを否定し、米国時間1月19日にはテキサス州東部地区の連邦地方裁判所に対抗訴訟を起こしているという。そのなかでKamb氏は次のように主張している。

  • HPは2002年、1995年までDellの日本法人で社長を務めていた飯塚克美氏を雇い入れ、Dellのプリンタビジネス参入について情報を得ようとした。
  • ある「HPの上級管理職者」が飯塚氏への報酬を承認した。
  • HPがプリテキスティングという手法を用いて、Kamb氏の通話記録を入手した。プリテキスティングとは、第3者の通話記録を入手するためにその電話の所有者になりすます手法である。この訴訟の被告には、HPの会長Patricia Dunn氏やHPの弁護士を務めていたKevin Hunsaker氏の名が挙がっている。

 HPは24日、Kambの主張を否定する声明を発表している。

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