ワシントンD.C.を本拠を置くPew Research Centerの非営利研究部門、Pew Internet & American Life Project(Pew Internet)が、米国時間1月17日にリポート(PDFファイル)を発表した。これによると、2006年の中間選挙期間中、米国人の約3分の1が政治に関するニュースの入手や電子メールによる意見交換にインターネットを利用したという。
さらに同リポートは、政治ニュースの主な情報源はインターネットだと答えた米国人は、2002年の中間選挙期間中は7%だったが、2006年は15%とおよそ2倍になったと報告している。ただし、大統領選挙のあった2004年と比較すると、この値は少し減少しているという。Pew Internetによると、2004年の大統領選挙期間中は米国人の約18%がインターネットを主な情報源として利用していたとのことだ。
Pew Internetのディレクター、Lee Rainie氏は「こうした動きはすべて、2008年の大統領選挙で起きることの予兆と言える。2008年の大統領選は激しい争いが繰り広げられ、大変興味深いものになるだろう。昇格や再選を目指す副大統領や大統領が出馬せず、共和、民主の両党ともにさまざまな候補が取りざたされるのは、1952年以来のことだ」と話している。
なお、2006年の中間選挙期間中に政治に関するニュースを求めてインターネットを使った米国人のうち、60%はニュースを扱うポータルサイトや従来型のニュースサイトを利用したが、19%は「『The Onion』や『The Daily Show』のようなニュース風刺サイト」から情報を得たと答えている。
Pew Internetは今回の調査で初めて、ブログや動画など、政治関連のユーザー生成コンテンツ(User Generated Contents:UGC)についても質問した。
それによると、インターネットを政治ニュースの情報源として使った人のうち、23%が自ら政治コンテンツの作成や配信を行ったと答えている。
政治コンテンツを作成した人のうち、13%は他人の政治的意見を転送または掲載していたが、8%はニュースグループ、ウェブサイト、またはブログに自分自身の意見を投稿していた。他人のポッドキャストや動画コンテンツを転送または掲載した人の割合は8%で、自ら政治を扱うポッドキャストや動画を制作した人も1%いた。
インターネットは、投票を考える有権者たちに政治家が接触する場所としても活気を帯びている。前上院議員(民主党、ノースカロライナ州)のJohn Edwards氏は2008年の大統領選挙への立候補をテレビのトークショーでなはく電子メールで発表した。また、Barack Obama上院議員(民主党、イリノイ州)は、大統領選への出馬に向けた第一歩とされる準備委員会の設置を発表する動画を自らのサイトに掲載したと、Pew InternetのRainie氏は指摘する。
今回のリポートは、18歳以上の米国人2562人との電話調査により集められた情報がもとになっている。調査は2006年11月8日から12月4日にかけて行われた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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