NTT東日本とNTT西日本は12月18日、2006年度に適用する接続料金の改定の認可申請を総務大臣に対して行ったと発表した。DSL接続や中継光ファイバーなどで料金を引き下げ、全体で2%の値下げとなる。
今回の申請は、NTT東西のサービスを他事業者に貸し出す際の接続料金。通信量の実績に基づき、料金を算出するよう規定されており、2006年度分の接続料は前年度分の接続会計により計算される。
具体的には、電話と回線を共有する場合のDSL接続の料金は、NTT東が現行の月額98円から93円に、NTT西が105円から101円の値下げ。同様に、電話を重畳しない場合、NTT東が1334円から1311円に、NTT西が1405円から1393円に月額料金が引き下げられる。
また、中継光ファイバーは、NTT東が1芯1mあたり1.780円から1.585円に、NTT西が1.687円から1.585円に、それぞれ値下げされる。
一方、利用者減でコスト負担高の公衆電話、番号案内の接続料金は、すべて値上げされる。公衆電話の発信で17.9%増と大幅なアップだ。
NTT東西では、今回の申請の認可後、接続約款の変更を行い、認可された接続料金は2006年4月1日に遡及し、適用される。料金改定による対前年度の減収額は、両社ともに約30億円となる見込み。
NTTの接続料金をめぐっては、IP化や次世代ネットワークへの移行が進む通信業界における新しい相互接続ルールのあり方について、総務省の情報通信審議会が検討し始めている。
同審議会の接続委員会は11月30日、NTT東西、KDDI、ソフトバンクなど主要通信事業者を招請した公開ヒアリングを実施、現状の接続ルールの問題点について意見を聴取した。同委員会では、2007年夏をメドに、NTTの接続料金の設定のあり方などの新方針を総務省に答申する予定だ。
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