第3四半期のサーバ市場は、低価格化や仮想化ソフトウェアからの圧迫を受けながらも伸びを示した。
IDCによると、第3四半期のサーバ市場の売り上げは世界全体で3.5%成長し、129億ドルに達したという。この伸びは最近の4四半期において最大であるとともに、ハイテク企業の買収が盛んに行われたドットコム・バブルの終盤にあたる2000年以来、第3四半期の成長としても最大だ。
サーバブレードの売り上げは7億3800万ドルで、サーバ市場全体から見るとごく一部でしかないものの、成長の主な牽引役の1つとなった。第3四半期におけるサーバブレードの売り上げはおよそ30%増大したが、出荷数の伸びはおよそ25%だった。ハイエンドサーバの売り上げは9%伸びたが、ローエンドサーバの売り上げの伸びは3.8%に留まり、ミッドレンジサーバの売り上げは2.3%下落した。
過去数四半期にわたり、業界全体でのサーバ売り上げはやや横ばい状態だった。ハードウェア価格が下落し続けていることにより、サーバベンダーは横ばいを維持するだけでもこれまで以上に多くのハードウェアを売らなければならない。一方、IT管理者が複数のOSを使えるようにする仮想ソフトは、新たなハードウェア需要を抑える要因になってきている。
サーバの出荷数は7.4%増で、売り上げの伸びの2倍以上の拡大となっている。それにもかかわらず、出荷数の伸びは9四半期連続で鈍化していると、IDCは説明している。
サーバ売り上げではIBMが首位を維持し、前年同期比6.8%増の43億ドルだった。これは全サーバ売り上げの33%を占める数字だ。
サーバ市場第4位のSun Microsystemsは、この四半期も回復基調を維持した。同社のサーバ売り上げは15.8%増の13億ドルだった。この数字はサーバ市場全体の10%にあたる。第2四半期には前年同期比で15.5%の成長だった。市場第2位のHewlett-Packardは、サーバ売り上げが前年よりも若干下落した。一方、Dellの売り上げは3.8%増で、サーバ市場全体の伸びをやや上回った。
Dellのサーバ売り上げはおよそ14億ドルで、サーバ市場全体の10.5%を占めている。
IntelおよびAdvanced Micro Devices(AMD)のチップを搭載したサーバは、あわせて66億ドルの売り上げだった。x86サーバのシェアは4.8%増大し、引き続きUNIX/RISC陣営にとって脅威となっている。AMDのx86サーバ売り上げは80%近く成長し、全x86サーバ売り上げの19.8%を占めている。残りの80.2%を占めるIntelは、前年比でシェアが縮小したものの、不調だった第2四半期からいくらか回復している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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