「ネットの中立性」法案の支持者が全米25都市で集会を開催

文:Anne Broache(CNET News.com) 翻訳校正:吉武稔夫、長谷睦2006年09月01日 22時09分

 米連邦議会が夏期休会中の8月最終週、ネットの中立性を義務づける法案を支持する人々が全米25都市に集結し、上院議員に対して法案の成立を訴えた。

 市民団体や小規模企業、非営利団体、そして個人からなる支持者グループは米国時間8月30日と31日の両日、シアトルからコロラド州デンバー、さらにはバーモント州の州都モントピーリアに至る全米の各都市で「Save the Internet(インターネットを守れ)」と名付けられた連合が主催する集会に参加した。

 集会の参加者は、「インターネットを救え」というスローガンが書かれたオレンジ色の紙を掲げて上院議員の事務所を訪れ、ネットの中立性を義務づける法案を支持する数千人が署名した陳情書を手渡した。ネットの中立性とは、特定のコンテンツやサービスを優先するなど、インターネット上での差別的な取り扱いに対して包括的な規制を求めるものだが、その是非をめぐっては意見が分かれている。

 今回の運動は、Byron Dorgan上院議員(ノースダコタ州選出、民主党)とOlympia Snowe上院議員(メイン州選出、共和党)が提出した「Internet Freedom Preservation Act(インターネット自由保護法案)」への支持に勢いをつける目的で企画された。同法案は6月、通信法の大幅な改正案にネットの中立性を新たに追加する目的で上院商務委員会に提出されたが、11対11の賛否同数で惜しくも可決に至らなかった。また、6月には米下院が同様の法案を152対269という大差で否決している。

 Snowe-Dorgan法案は、Ted Stevens上院議員(アラスカ州選出、共和党)が中心となって提案している通信法の包括的改正案を上院本会議で採決する際に再浮上してくるものと思われるが、正式審議の再開のめどは立っていない。上院は9月5日に再開されるが、すでに議題が山積しているうえ、来るべき中間選挙に備えて議員が地元で運動を行えるよう、10月初めには再び休会してしまうからだ。

 GoogleやAmazon.comなどのインターネット関連企業、および「インターネットを救え」という理念に賛同してこの連合に加わった諸団体--その中にはキリスト教徒連合(Christian Coalition)やアメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union:ACLU)、および数百もの消費者団体などが含まれる--では、審議中の通信法案に盛り込まれている「インターネット消費者の権利章典」では不十分だと主張している。

 このようなネット中立性の支持者たちがSnowe-Dorgan法案の成立を強く望んでいるのは、ブロードバンド事業者がコンテンツプロバイダと契約を結び、契約先のコンテンツを他より目立つ位置に表示したり、より高速で配信するといった特別待遇を与えることを禁止すると、同法案が明示しているからだ。このような規制がなければ、ユーザーはすべてのコンテンツを平等な条件下で見られなくなり、間接的にインターネットの利用コストを押し上げる結果となったり、無名の人が優れたアイデアを思いついてもそれを実行に移す機会が失われたりすると、支持者たちは主張している。

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