Michala Alexander氏は、Microsoftの英国法人では誰もが敬遠するポストの1つである海賊対策プログラムの責任者を務めている。
Alexander氏は先週、不正ソフトウェアを大量に販売していた業者を閉鎖に追い込むことに成功した。それにも関わらず、情勢は厳しいと同氏は語る。Microsoftの推計によると、偽造ソフトや正規ライセンスを受けていないソフトによる同社の年間損失額はおよそ4億6700万ドル(2億5000万ポンド)に達するという。
しかし、Alexander氏の仕事が難しいのは、不正ソフトが大量に出回っているからだけではない。Microsoftの海賊対策チームや、ソフトウェアの権利保護活動を行っている非営利組織Business Software Alliance(BSA)で働く同社の社員らは、Microsoftのライセンシングに対する厳格な(中には時代遅れと言う人もいる)アプローチの前線部隊だと多くの人が考えている。
ZDNet UKは、違法ソフト販売業者William Ling氏との和解に成功したAlexander氏にインタビューを行い、過去9カ月間、同氏が職務を遂行する中で直面した様々な困難について話を聞くとともに、顧客との関係改善に向け、Microsoftの海賊対策チームができることについて尋ねた。
Alexander氏:Microsoftに代金を支払う必要はないと考える人は常に存在します。仮に値下げを実施したとしても、ソフトウェアの偽造はなくならないでしょう。KIWIの靴クリームは決して高価ではないのに偽造され続けています。結局はブランドの大きさの問題なのです。よって私は、これはライセンシングの問題ではなく、人々が少しでも安い製品を欲しがっていることが原因と考えます。
Alexander氏:全くそんなことはありません。ソフトウェア資産管理は全く別の業務です。私の職務は、購入前の手引きや購入場所、購入方法に関する事柄です。つまり、提携先の販売チャネルの教育が私の仕事です。
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