Symantecが、知的財産の不正流用と、データストレージ技術関連のライセンス違反でMicrosoftを提訴した。
提出書類によると、シアトルのワシントン西部地区連邦地方裁判所に米国時間5月18日に提起されたこの裁判では、不特定額の損害賠償と、Microsoftに対してSymantec技術の使用差し止め命令が請求されている。
Symantecの法務ディレクターMichael Schallop氏はインタビューのなかで、「Microsoftは、同社に利用が許可されていた特定の知的財産を誤用した。その責任について追求する。われわれの主張は、同社がOS製品のなかでわれわれの知的財産を誤用したという点だ」と語っている。同氏によると、MicrosoftとSymantecが裁判で争うのは今回が初めてだという。
申し立ては、SymantecがVeritas Software買収時に取得したVolume Manager製品を巡る内容となっている。Volume Managerを利用すると、OSによる大容量データの保存および操作が可能になる。
Microsoftは、Volume Managerの簡易版のライセンスを1996年にVeritasから受け、これをWindows 2000で利用したと、Schallop氏は語っている。そして同社は、VeritasのStorage Foundation for Windowsと競合するWindows Server 2003の機能を開発する際にもこれを利用したと、Schallop氏は語っている。
「契約と知的財産権に対する違反はWindows 2000から始まった。Microsoftには、Veritasと競合する製品開発での知的財産利用は認められていなかった。同社は、われわれの知的財産を業務機密やソースコードに置き換えて競合製品を開発したのだ」(Schallop氏)
さらにSchallop氏によると、VeritasはMicrosoftが約2年前にVeritasの業務機密をベースにした特許を出願したことも発見したという。「Microsoftは自分たちで発明していないものを発明したと主張した」(Schallop氏)
SymantecとMicrosoftは話し合いによる解決を試みたが、和解に至ることはできなかった。「われわれは先ごろ見解の相違を認め、裁判所に判断を委ねることにした。裁判ではわれわれが勝訴すると思う」(Schallop氏)
Microsoftの関係者も、論争と和解交渉を正式に認めた。この関係者は声明のなかで、この論争は1996年にVeritasと交わした契約の条項を巡る「ほんのわずかな意見の相違」に起因するものだと述べている。
「Symantecの主張には根拠がない。なぜならば、Microsoftは関連技術すべてについての知的所有権をVeritasから2004年に購入しているからだ」と同関係者は述べ、「Microsoftが取った行為が適切で、VeritasとMicrosoftとの契約に完全に基づいているという事実が証明されることをわれわれは信じている」と付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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