使ってみたい「GPS」「ワンセグ」に注目
ポジティブな話に行きましょう。使ってみたい機能の1位は、ちょっと意外?GPS機能でした。しかもGPS機能を使いたいと思わない人は17.1%で、使ってみたい人の方が圧倒的に多いようです。GPS機能といえばアドバンテージがあるのはやはりau。ドコモとボーダフォンではごく一部の端末でしかまだ利用できません。近頃は他にもたくさんサービスや機能が溢れているために、あまりGPS機能の話題は前面には出てきていませんでしたが、PCの世界に目を向けるとGoogle Mapsをはじめとして地図サービス、地域情報サービスに注目が集まっています。これからケータイの世界でも地図や位置情報をベースにした新しいサービスがふたたび脚光を浴びる可能性もありそうです。
また、幼児や児童を狙った傷害事件の頻発を背景に、子供の安全対策という方向からもGPSによるサービスに注目が集まってきていますから、こちらの方向でもなにか脈がありそうです。
今年のケータイ界のいちばんの話題のひとつはやはりワンセグでしょう。「使いたいと思わない」にもランクインしていて微妙ではありますが、「使ってみたい」の第2位というのはそれなりに認知度が高まってきた証拠でしょうか。ケータイ電子決済インフラの普及とワンセグがこれからのケータイ向けサービスの両輪であると見る向きも多いようです。その意味でもやはりケータイクレジットは重要なのではないでしょうか。
リッチなコンテンツが流れ、ユーザーがその周辺で気軽にお金を使う。それによって、ケータイ市場全体が拡大していく。そんなケータイサービスの新地平が真実なのか絵に描いた餅なのか、今年後半には少し見えてくるんじゃないでしょうか。
さて、こうしてさんざんケータイのサービスや機能の話をした後でなんなのですが、じゃあユーザーが端末を買うときの選択基準はなんなのか、という質問の結果をご紹介しておきましょう。
1位は端末の値段(56.0%)です。2位はデザイン(53.5%)です。3位は操作性(48.9%)です。4位になってようやく機能(39.2%)が挙がります。本音です。リアルです。
こうしたユーザーの傾向は当然キャリアもメーカーも把握しているわけで、デザインについては各社とも本気で力を入れています。この春のラインナップでは石けん箱的なシンプルでスクエアなフォルムのものが目に付きます。操作性については・・・どうなんでしょう、とくにソフトウェア面でユーザーインターフェースはまだまだ改良の余地があるような気がします。
新サービスを開発し、機能を追加し、端末のデザインを洗練させ、インターフェースを磨き・・・という具合にメーカー、キャリア、サービスベンダーが一丸となってすべてのピースを埋めて市場を作っていかないといけないのですからとても厳しい世界です。にもかかわらずユーザーは「使いたいと思わない」とか「やっぱ値段〜」とか平然と言うわけです。やはりここは生き馬の目を抜くITの「主戦場」のひとつなのだなあと思い知らされました。
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