もちろん、使用を禁じられている楽曲を使おうとする人はいるでしょう。その手の輩は必ず出てきます。しかし、現在のポッドキャスティング現象はそれとは違う。このコミュニティはファイル交換コミュニティの1歩先を行くものです。PtoPネットワークで、基本的には匿名で音楽ファイルを交換するような行為とは違うのです。ポッドキャストを立ち上げ、自分のパーソナリティを明らかにした上で、版権のある曲を違法に配信するのは愚の骨頂です。
--違法なポッドキャスティングが行われた場合、あなたが責任を問われる可能性はありませんか。あなたが作ったツールを、他人がどう使うかは分かりません。
私が責任を問われるですって? そんなことは絶対にありえません。
--ポッドキャスティングの世界と、主流のラジオやレコード業界のビジネスは競合しないということですか。
まさにその通りです。ポッドキャスティングにはコントロールと選択肢があり、開放的で、忌まわしい契約もありません。成功も失敗も自分次第。リスナーに直接、自分のメッセージを伝えることができるのです。
--優れたポッドキャストを作るコツは何でしょうか。逆に、感心しないポッドキャストとは?Podcastを始めるにあたって、避けるべきことがあれば教えてください。
避けるべきことは思いつきませんが、すべきことはあります。どんなポッドキャストを作るにせよ、それに情熱を持つことです。情熱は必ず伝わります。テーマは何でも構いません。情熱を持って、何かを伝えようとするなら、それは必ず受け入れられる。リスナーはあなたの情熱を理解し、あなたのポッドキャストを気に入ってくれるでしょう。
--iPodを持っていますか。
ええ。
--何を入れているのですか。
音楽は3000曲くらいです。その他に、オーディオブックを常に10冊ほど入れています。オーディオブックを聞くのが好きなんです。
--今はどんな本が入っているのですか。
そうですね、まずは「Snow Crash(邦題:「スノウ・クラッシュ」)」の完全版、Bill Clintonの「My Life(邦題:「マイライフ クリントンの回想」)」、それからDennis Millerの「I Rant, Therefore I Am」、George Carlinの「Brain Droppings」、Gene Wilderの「Kiss Me Like A Stranger」も入っています。
--あなたは初期のMTVで仕事をしたわけですが、当時のMTVはどのような場所だったのでしょうか。
私はKen Clarkという、私よりも長くMTVに勤めていた人物と3つのポッドキャストを作りました。Skypeで1時間ほどMTVの昔話をして、その内容を「MTV Chronicles」という形にまとめたのです。一度、聞いてみてください。上司から渡されたメモの中身、クレージーな仕事の数々、どこよりもヒップだと考えられているMTVの意外にダサい一面などについて語っています。当時のエピソードは「MTV.curry.com」でも紹介しています。
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