サンフランシスコ発--米Dellがいわゆるブレードサーバの標準を策定するため、他のパソコンメーカーと話し合いを進めていることを、同社最高経営責任者(CEO)のMichael Dellが8日(米国時間)明らかにした。
Dellは、サンフランシスコで開催中のOracleWorldトレードショーの基調演説で、「共通のブレード設計が存在するべきだ」と発言。「わたしはそこそこ楽観的に見ているが、うまく標準を定められれば、ブレードサーバの市場は大きなものになるだろう」(Dell)
しかしDellは、従来型のサーバからブレードサーバへの移行は、一夜にして起こるものではないと述べている。「移行にはやや時間がかかる」(Dell)
だがDellがスポンサーとなってブレード標準化計画を開始するのは難しいかもしれない。米IBMや米Intelがすでに、ブレードサーバ構築の標準化を目指した連合を結成しているのだ。
さらに、Dellはブレードについてはやや消極的なところがある。昨年11月に同社初のブレードサーバを発売したDellは、後にブレードサーバ市場全体の需要は大きくないと述べていた。
しかしブレードサーバは、Dellのクラスタリング計画にはぴったりと調和するだろう。同社は8プロセッサのサーバの発売計画を中止し、代わりにブレードラックの主流マシンである、2プロセッサおよび4プロセッサのサーバに集中することにした。なお、RLX Technologiesなどのように、ブレードクラスタを専門としている企業がいつくかある。
IBMは8月に、ブレードサーバなどの顧客をDellからIBMに転向させることを目的とした、「Dell on Ice」(Dellを封じ込めろ)プログラムを開始した。IBMのxSeries製品マーケティングディレクター、Jeff Benckによると、IBMはこのキャンペーンのために、販売および技術リソースのスタッフ数百人からなるチームを結成したという。このプログラムは、IBMの顧客ではないDell顧客を対象に、今年いっぱい続けられる。
Michael Dellは基調演説のなかで、ブレードサーバの現在の状況を、コンピュータ同士がEthernetやToken Ringなどさまざまな競合技術でネットワーク化されていた、インターネット以前になぞらえた。Ethernetが一般に普及して初めて、インターネットやコンピュータネットワークの人気が一般に高まったのだ、とDellは言う。
また、企業のIT予算をめぐる環境全体について尋ねられたDellは、同社の事業はかなり上向いており、過去4四半期のIT予算は増加しているものの、全体の成長はわずかだと答えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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