米Sun Microsystemsは米国時間6月10日に、同社の開発したさまざまなJava技術を統合していく方針を明らかにした。同社ソフトウェア部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントのJonathan Schwartzが、10日にサンフランシスコで開幕したJavaOne会議で明らかにしたもの。
Java技術は、サーバ向けのJava 2 Enterprise Edition(J2EE)、デスクトップパソコン向けのJava 2 Standard Edition(J2SE)、主に携帯電話機などに搭載するJava 2 Micro Edition(J2ME)、スマートカードや欧州の携帯電話のIDタグに対応したJava Cardの4種類に大別される。Schwartzによると、同社はこれらの技術をまとめていく意向だが、各カテゴリー自体をなくすわけではないという。
Javaは、Sunが米Microsoftに対抗するための最も重要な技術の1つである。同社は、ワープロなどのデスクトップパソコン用アプリケーションでJavaの利用を広めようと懸命だ。しかし、この努力はむしろサーバや携帯電話分野でより成功している。
Sunは、現在300万人いるJavaプログラマーの数を1000万人に増やしたい考えだ。この目標を達成するため、同社はJavaコンポーネントを統合し、各Java技術間の隔たりを埋めるJavaプログラミングツール、Raveを段階的に提供していく計画である。
Sunはまた、Javaブランドを消費者に浸透させる宣伝キャンペーンの手始めとして、Javaの新ロゴを発表した。Sunは同キャンペーンに数千万ドルを費やす予定で、Java対応の携帯電話の宣伝にポップ歌手のChristina Aguileraを起用した。
Java対応携帯電話は、Java戦略にとって主要な分野の1つ。初期のJava対応携帯電話の仕様は狭すぎたため、各メーカーは独自の機能拡張を追加するようになり、Sunの謳うJavaプログラミングの普遍性が薄れていた。しかしその後、Mobile Information Device Platform(MIDP)2.0や、より幅広いJava技術であるJava Technology for the Wireless Industry(JTWI)が発表され、Javaは再び普遍性を取り戻しつつある。Sunでは、将来的にJava携帯電話の過半数がJTWI仕様に対応すると期待している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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