Java標準の策定作業を外部から見えやすくし、参加者を増やすため、米Sun Microsystemsが米国時間5月22日に、Java仕様の標準化プロセスJava Community Process(JCP)のルール変更を提案した。「外部の企業などが新しいJava仕様について検討したり、仕様確定前にフィードバックを提出できるようにしたい」(Sun)
この提案について、JCPプログラム管理オフィスディレクターのOnno Kluytは、「JCP version 2.6と呼ぶこの変更案の目的は、関係者間のやり取りを円滑にし、Java関連標準の策定を迅速化すること」と説明する。ちなみに同案の策定には、28社が参加している。
ルール変更が実現すると、「expert group observer」(専門家グループオブザーバー)と呼ばれる新メンバーが誕生し、Java仕様の策定作業中でも技術委員会に対して意見を提出できるようになる。また策定作業を直接担当する専門家グループは、技術的な詳細や仕様確定予定日など、活動内容をこれまでより早い段階で明らかにするという。
業界のあるアナリストは、「Java言語を使う開発者は増えつつあるが、そうした関係者にとって重要なのは、Java仕様策定の効率的な仕組みの存在だ」と指摘する。例えば米Oracle、米BEA Systems、米IBMなどの大企業はJavaベースのツールを販売している。こうしたツールが米MicrosoftのVisual Studio .Netといったプログラミング製品に対抗するには、Javaをいかに改善できるかにかかっている。
JCPについては、「非常に難解なプログラミングの想定に対応するために、Java仕様の向上ばかりに集中しているため、Java開発を簡素化するという差し迫った必要性に注力していない」との非難をあびてきた。これに対しSunやIBM、BEAなどのベンダーは、Javaによるプログラミング作業を容易にし、Java開発者の数を増やすため、Java仕様の強化やツール導入を進めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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