Java開発用ツール「Rave」でマイクロソフト追撃を狙うサン

 米Sun Microsystemsは11日(米国時間)、中小規模の開発に適したJavaプログラム開発用ツール「Rave」を発表する。

 Sunの開発用プラットフォーム担当バイスプレジデントRich Greenによると、このRaveの狙いは、プログラマーがVisual Studio.NetなどのMicrosoft製開発ツールを使った場合と同じ早さで、サーバ向けの比較的単純なプログラムを構築できるようにすることだという。初版の発売は2004年第1四半期の予定。

 従来Javaは高性能サーバアプリケーション開発向きとされてきたが、中小企業や大企業の周辺企業向けの、より単純なプログラム開発用ツールについては、Microsoftに追いつく必要があることをSunでは理解していた。これらの"2層"サーバプログラムは、別のデータベースサーバから集められた情報を基にして、ウェブページをダイナミックに作成する際に、しばしば使用されている。

 予想通り、Greenは11日にサンフランシスコで開催されるJava関連の展示会「JavaOne」で、この新ツールのデモを行う。さらにSunは同展示会でJavaの新ブランドや販売キャンペーン、さらに携帯電話などの携帯型コンピューティング機器向けに改良した技術の売込みも行う予定。

 Java(プログラミング言語と、その言語で構築されたプログラムを起動させるための付属ソフト)は、SunにとってMicrosoftの躍進を食いとめるための最も重要な取り組みだ。従来Javaは、ワードプロセッサなどのデスクトップコンピュータ用プログラム開発用としては、限定的にしか使用されてこなかったが、サーバ、そして最近では携帯電話の開発用言語として、成功を収めている。

 しかし、これまでJavaプログラマは、Sunに対し、性能面でMicrosoft製プログラミングツールに匹敵する製品を開発するよう要望してきた、とSunのソフト担当バイスプレジデントJonathan Schwartzは語る。「(プログラマからは)MicrosoftがVisual Studioで設定した水準の、使いやすさと生産性を兼ね備えた製品の開発に対する強い要望があった」(Schwartz)

 Raveはこの弱点を克服する、とGreenは太鼓判を押す。このより単純なインターフェースは、開発者が多くのコードラインを記述する代わりにマウスを操作するだけで、より多くのプログラムが書けるように設計されている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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