オープンソースのEclipseプログラミングツールを開発しているEclipseソフトウェア・コンソーシアムは、同ツールを使ったプログラミングの効率化を図る拡張について、さらに詳細な情報を明らかにした。
来年6月完成予定の改訂版では、Eclipseを開発ツールだけでなくアプリケーション内でも利用できるようになる。改善点は先週、同コンソーシアムのウェブサイトに掲示された。
IBMは昨年11月、Eclipseプロジェクトに4000万ドルを寄付し、Eclipseの制作を主宰してきた。Eclipseグループの目標は、複数のJava開発ツールがプラグインできる単一アプリケーションの制作だ。プログラマは、Eclipseに準拠した製品を使えば、プログラム制御ツールやJavaソースコード・エディターを同じウィンドウ内で利用することができる。
Eclipseを最も支持しているのはIBMだが、BorlandやOracleなどソフトウェアツール大手も、自社製品をEclipseに準拠させると表明している。
Eclipseは、Sun Microsoft独自のオープンソースJavaプロジェクト、NetBeansからJavaプログラマを転向させようとしていることなどから、論議を呼んでいる。EclipseとNetBeansは、Javaアプリケーション上のユーザーインターフェース画面設計ツールとして、2つの対立する選択肢となっている。
拡張機能はEclipseグループが現在準備中で、来年第2四半期リリース予定のEclipse 3.0ソフトウェア開発キットで完成される見込み。
Eclipse 3.0では、より洗練されたメニュー表示や設定機能の改善により、Javaプログラマの生産性向上を図っていく。Eclipse 3.0には最新のJava仕様、Java 2 Standard Edition 1.5(開発コード名Tiger)が統合される。
また同グループでは、他のアプリケーションのヘルプシステムやグラフィカルユーザーインターフェース設計ツールでEclipseが利用できるよう、Eclipseの改訂を行なう予定だ。
しかし同グループによると、予定されている改善内容は、既存のEclipseソフトウェアとは完全な互換性がないという。アプリケーションをEclipse 3.0で構築するには、現行のEclipseソフトウェアをアップグレードする必要がある。
EclipseベースのツールはJavaアプリケーション開発用だが、一部のオープンソース・プロジェクトが、MicrosoftのC#など、他のプログラミング言語用バージョンの制作を行なっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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