米Sun Microsystemsは、あらゆるコンピュータ製品にJavaロゴをつけるというキャンペーンを展開する方針だ。Javaデバイスの利用により、プログラムの安全なダウンロードやセキュリティーなどの価値を得ていることを消費者に認識してもらおうというもの。キャンペーン費用として数千万ドルをつぎ込み、Java対応製品を出荷するパートナー企業にもキャンペーンに参加してもらう予定だ。
Sunは、このキャンペーンの詳細な計画を、今週サンフランシスコで開催するJavaOne会議で発表する。キャンペーンの対象製品は、レジからマイクロチップ搭載の「スマートカード」、TVセットトップボックス、ビデオレコーダーに至るまで、多岐に渡る。プログラマやコンピュータ専門家のみならず、一般の消費者にも、Javaの利点を知ってもらうことが狙いだ。
JavaはもともとSunが開発した技術だが、現在では数多くの企業が開発に参加している。携帯電話、デスクトップパソコン、サーバなど様々なデバイスに利用されている。Javaは、メーカーやOSの違いなど、異種コンピューティングデバイスの格差を埋めるため、米Microsoftの勢力に対抗し得る技術として期待されている。Sunでは、世界中のプログラマに対し、「Java仮想マシン」と呼ぶJava環境の普及を呼びかけている。
Sunのソフトウェア部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントのJonathan Schwartzによれば、「Java仮想マシン搭載デバイスの年間出荷台数は、パソコンの台数を超えつつある。2003年は、2億台のJava対応携帯電話が出荷される見通しだ」という。
開発者コミュニティーで人気が高いJavaだが、Sunは同技術にはまだ改良の余地があることを認めている。今後、SunがJavaを売り込むターゲットは携帯電話分野だ。同社はパートナー企業とともに、携帯電話のJavaプログラムと、ネットワーク上のJava搭載サーバとの連携を簡素化する新技術を発表する予定である。現在、Java搭載携帯電話はゲームなどの一部の分野で利用が進んでいるが、新技術により企業市場においても広めたい考えだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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