ところで韓国でセカンドライフをサービスするにあたっては、困難にもぶつかった。それが換金機能だ。韓国では「ゲーム産業振興法」により、ゲーム内で得たアイテムなどを商業目的で現金にすることは禁止されている。とくに賭博ゲームに代表される、偶然性の高い方法で得たものや、その代替物として提供されるオンラインゲーム内の機能で得たアイテムなども現金化できない。そのためセカンドライフ内の通貨である「リンデンドル」を、現金に換金することも禁止されるべきではないかとの論議が、韓国をにぎわせていた。
この法がセカンドライフに適用されるには、まずセカンドライフがゲームであるという前提が必要だ。同法を担当している韓国政府の文化観光部に問い合わせたところ「セカンドライフは基本的にゲームではないとはいうが、ゲーム的な要素もある」と述べていた。ということは規制する可能性が高いということだが「具体的にどういった規制を、どの程度適用するかについては検討中」(文化観光部)とのことだった。
このように複雑な法との関係もあり、現在のところリンデンドルは販売されてはいるものの、韓国ウォンへの換金はできない。米ドルへの換金は可能であるものの、これは英語力などが必要とされるので、米ドルに換金できるのは今のところ限られた人のみになりそうだ。
また文化観光部では「規制適用の検討対象には、米ドルへの換金も含んでいる」と説明しているので、換金自体が今後どうなっていくのかは同部の判断次第となる。
韓国でのサービス戦略について、Tエンタでは多くのことを企画している模様だ。とくに韓国でのサービスの核となりそうなのが、芸能/参加型/コミュニティといったキーワードのコンテンツだ。
芸能関連のコンテンツについては、Tエンタはもともと持っているものが多いので、比較的手っ取り早くサービスできるコンテンツといえる。
一方Tエンタが「キラーコンテンツ」と語る参加型コンテンツとして代表的なものが、韓国で2007年に流行したUCC(User Created Contents:ユーザーが直接作成した動画や写真など)だ。先に出た「自ら歌う姿を動画などで披露する」人に対しては、実力が見込めるようならTエンタで育成していく意向もあるという。さらにコミュニティも、集まることが好きな韓国ユーザー好きするコンテンツといえる。
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