多くの知り合いのITプロフェッショナルと同様に、わたしも時々、友人や家族からIT業界で仕事ができないかと頼まれることがある。なぜか、そう頼んでくる人の多くは、IT業界に働いている人はみな百万長者か億万長者だと思っているらしい。またIT業界の年収について勘違いされているということ以外にも、IT業界の外部にいる人は、この業界の仕事がどれほど大変かを理解していないことが多いようだ。
このサイトの読者にはITプロフェッショナルが多いため、この仕事のメリットとデメリットはどちらもよく知っているはずだ。わたしがこの記事を書いた理由は、読者が次にIT業界の仕事について非現実的な期待を抱いている友人から働きかけを受けた時に、相手にこの記事を送ればいいようにすることだ。
IT業界にはあらゆる種類の仕事があるが、そのほとんどには1つの共通点がある。労働時間が長いということだ。IT業界で働きたいのであれば、夜中や週末にも働くことを覚悟した方がいい。
組織内で重要なサポート業務を担当すると、常に携帯電話が手放せなくなる可能性が高い。そしてこれは、どんなときでも緊急事態に対応するために呼び出される可能性があるということを意味している。わたしが初めて妻とデートしたときには、金曜の夜の午前2時に映画を見ている最中に電話があり、システム障害に対応する羽目になった。有り難いことに、妻はわたしがそれ以前にデートしたことのある他の女性よりもずっと理解があった。クリスマスディナーの最中に電話がかかってきたこともある。IT業界の仕事は消防士や救急救命士のようなものであり、いつ緊急事態が起こるか分からないし、そのときには対処のためにあらゆるものを諦めなければならない。
IT業界の仕事に関して最悪のことの1つは、怒っている人を相手にすることが多いということだ(特にヘルプデスク業務に多い)。連絡してくる人のほとんど全員が動揺している。これは、彼らが問題を抱えており、それを直ちに解決してもらうことを期待しているからだ。その連絡の背後には、強い怒りがあることが多い。連絡してくる人は、仕事をやり遂げなければならないというプレッシャーを受けており、あなたのシステムの問題がそれを邪魔しているのだ。
IT関連の仕事の多くは、締め切りが決まっている。例えば、開発者は常にコードをスケジュール通りに仕上げるという圧力にさらされている。同様に、ネットワーク管理者は特定の期日までにユーザーアカウントを作成したり、新たなシステムを導入してテストしろと連絡を受けたりする。締め切りがそのタスクに必要な作業量からして理不尽なものである場合も多いが、それでも締め切りを守ることを求められる。
もう1つ、ほぼ間違いなく起こるであろうことは、同僚たちが個人的な電子機器の問題を解決してくれると期待してくることだ。勘違いしないで欲しいのだが、わたしはできるだけ多くの人を助けようとしている。しかし、時にはとにかく忙しすぎて誰かを手助けする暇がなかったり、相手が自分が頼んでいることの意味を理解していない場合もある。例えば以前、Tandy 1000(製造されたのは1988年)をアップグレードして、Windows XPを動かせるようにしてくれというユーザーがいた。しかも、プロジェクトの予算は200ドル以下に抑えたがっていた。
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