米国のSNS「Facebook」が日本語化されました。5月19日にはCEOであるMark Zuckerberg氏が都内で会見を開き、翻訳に関わったユーザーに感謝の言葉を述べました。同日夜には開発者向けイベント「Facebook Developer Garage Tokyo」も開催されるなど、Facebookが日本でも存在感を示し始めています。いち早く開発者向けプラットフォームを公開し、米国では非常に勢いがあるFacebookですが、日本市場でも同様の結果を残せるでしょうか。パネリストの皆さんの意見を聞かせてください。
Facebookという特定のSNSに限らず、グローバルなSNSの日本進出について回答します。グローバルなSNSの日本展開というのは現時点では多くの課題があると思います。理由は3つあります。
1つは一般的な日本人の求める日本語化のレベルが非常に高いこと。Facebookがすでに日本語化されているとは言っても、残念ながら「翻訳」されたにすぎず、一から日本人向けに作られたものとは違います。また、日本人はたとえ優れた日本語のユーザーインターフェイスであっても、コンテンツに英語が入っているだけで、見るのをためらってしまうことも多いと思います。Facebookでもユーザーインターフェイスは日本語にもかかわらず、あるページでは結局コンテンツ部分が英語で残っているため、どこか海外で日本語が通じるレストランに入ったような洋物感がぬぐいきれません。
2つ目は多くの人がそもそもグローバルなコミュニケーションを望んでいないことにあります。英語を用いて異国人とコミュニケーションすることのすばらしさは皆気づいているものの、まったりとした時間をネット上ですごしたいときに、英語を用いなければいけないというのは、今の日本人が望んでいるものと少しずれがあります。英語でいきなりチャットされたり、メールが送られてきたりすると、固まってしまう人も多いのではないでしょうか? インターネットやグローバルなSNSというのは、ボーダーレスなコミュニケーションを実現するのは事実ですが、必ずしも地球上のすべての人がそれを望んではいません。グローバルなSNSにおいては、グローバルであることのメリットを活かしつつ、それを望む人には、いかに地域で閉じるためのバウンダリも用意できるかが課題でしょう。残念ながら、グローバルなSNSでそれを実現できているところはありません。簡単なところでは、たとえば自分の名前やプロフィールは日本語で書けば良いのか、英語で書けば良いのか。本当ならば、言語を超えたメタ情報を書き、相手によって自動的に適切な言語で表示されるようなことができれば良いのでしょうが、まだしばらく先のことになってしまいそうです。
3つ目の理由は、プラットフォームとしてのSNSが逆にユーザーの高いリテラシーを要求するためです。私自身もFacebook上のあまりにも多くのアプリケーションのどれがどのような機能で、自分の実現したいものはどれなのかを理解することがいまだにできないでいます。上と繰り返しになりますが、まったりとした時間を単にすごしたい人にとっては高い拡張性というのは時として敬遠される要因になります。ただ、プラットフォームとしての魅力は間違いなく高いので、ユーザーのアプリケーションの選択手段にさらにいっそうの工夫ができれば、この問題は解決するかもしれません。
以上のように日本へグローバルなSNSが参入することは非常に課題が多いと思います。ただ、日本として本当に今のままで良いのかはきちんと考えてみる必要があると思います。
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エヴァンジェリストという言葉が使われていたのに感動しました。これは、自分が信じたものを共有できる人を探して伝えていくということではないでしょうか?Mixiに対する勝ち負けという論点ではなく、自分が良いと思ったものを伝えて、広げていく。それだけで十分だと感じました。