UPDATE Microsoftには、Appleの「iPad」に対抗できる製品が必要だ。そしてそれは、何らかの「Windows」ベースのコンシューマ向けタブレットでなければならない。
少なくとも調査会社Forresterは、新しいレポートにおいて、タブレットは「次世代の重要なコンピューティング形態」であると述べ、そのような見解を示している。
米国時間5月27日にリリースされたレポートの中で、アナリストのJP Gownder氏とSarah Rotman Epps氏は、「Microsoftは、同社製品を市場の最先端および中心に維持するために、AppleのiPadに対抗する、優れたWindowsタブレットを製造するためのパートナーが必要である」と述べた。「それに、同OSの将来がかかっていると言っても過言ではない」(Gownder氏とEpps氏)
Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は、2010年1月のConsumer Electronics Show(CES)で、Hewlett-Packard(HP)製の「Windows 7」ベースのタブレットのプロトタイプを披露した。HPはそれに続き、「Slate」に関するビデオをいくつか用意したが、HPがPalmの買収と、さまざまな端末に「WebOS」を使用する計画を発表したことから、Slateは提供されないのではないかという深刻な懸念が生じている。
Forresterのアナリストらは、iPadの発売直後の売り上げが堅調なことから、音楽やビデオを再生し、ウェブを閲覧し、電子書籍を表示できる端末に対する市場の存在が明らかであると述べている。
アナリストらは、「デスクトップ、ノートPC、ネットブックに続き、タブレットは、量販市場におけるコンシューマ向けコンピューティング機器の次の波である」と述べた。
もちろん、Microsoftには、パートナーと提携してWindows 7ベースの端末を開発する以外の選択肢も存在する。「Windows Phone 7」がもう少し成熟するのを待ち、それをタブレットの基盤として利用するようパートナーらを説得するという手がある。この場合は、既存ソフトウェアとの互換性が低くなるが、消費電力、起動時間、使用性において有利になる可能性がある。
Microsoftは、Windows 7、Windows Phone 7、あるいはその他のソフトウェアを使用して、独自の端末を新たにゼロから開発することも可能である。この場合は、統合性が高まるが、パートナーをさらに遠ざけることになる危険性がある。「Courier」プロジェクトの停止を決断した同社の最近の動きを考えると、Microsoftは既に、この選択肢を検討し、却下したのかもしれない。
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