ヤフーは、6月27日に開設した特設サイト「ロンドンオリンピック特集」における、ユーザーのアクセス頻度や利用の傾向を発表した。
それによると、PC、スマートフォン、フィーチャーフォンの3デバイスのページビュー(PV)の合計は、閉幕4日前の8月8日時点で12億PVを突破。北京オリンピック(8億6000万PV)と、これまでの最高記録だったバンクーバーオリンピック(10億6000万PV)を大きく上回るPVを記録している。スマートフォンのPVは現段階で想定の3倍以上となっているという。
アクセスの傾向としては、日本時間の朝7時~8時に最初のピークを迎える。起床後や通勤時間に深夜の競技の結果やニュース・コラムを確認しているものと考えられる。そして昼12時台に最大のアクセスが集中。前夜に盛り上がった競技や試合があればあるほど、アクセスが増加する。
日中の時間帯も少なからず続くアクセスが、夕方の17時~19時の帰宅時間帯に一度減少し、その後は注目の日本人選手が出場する競技時間と連動してアクセスが推移する。深夜はPCのアクセスが急速に減るが、枕元などでも利用できるスマートフォンの減少は緩やかだという。
また深夜に盛り上がった競技があった場合、ユニークブラウザ数がそれ以前の時間帯に比べれば相対的に減少しているにもかかわらず、PVはぐんと伸びるそうだ。ヤフーでは、該当競技のコアファンが、ネット上で情報を得たり、盛り上がったりしているのではと推測している。
競技が行われた時間帯でアクセスの最大瞬間風速(8月8日時点)が記録されたのは、8月7日23時台の卓球女子団体決勝戦とシンクロ女子デュエット決勝、体操男子個人種目別平行棒決勝などが重なった時間帯。2番目は、8月5日22時台のフェンシング・男子フルーレ団体準決勝ドイツ戦、体操男子個人種目別床運動決勝、バレーボール女子英国戦が重なった時間帯だった。
特設サイトのプロデューサーを務める小国高志氏はこれらの結果について、「大会前は、北京オリンピックと違って時差も大きく深夜に競技時間のピークがくること、また、日本人に人気の野球やソフトボールがロンドンオリンピックでは競技から外れたため、アクセス数が伸びないのではないかといった懸念もあった。しかし、開幕式前の競技日程開始から、男女サッカーが白星スタートを切るなど話題に勢いがあり、金メダルの数こそなかなか伸びなかったものの、連日、日本代表選手たちのがんばりとメダル獲得でネット上の応援の盛り上がりが続いた印象がある」とコメントしている。
特設サイトのトップページや各競技のトップページに設置された、日本人選手を応援する気持ちを表現できる「応援ボタン」は、8月10日までに413万8209回押されているという。
また、Twitter上でどの競技が盛り上がっているのかを一目で確認できる「つぶや☆king」も好調で、連日数百万PVを記録しているという。なかでも1番盛り上がっている競技は、開幕前から男女ともに勝ち進み話題に事欠かなかったサッカー。2位以降は競技がめまぐるしく入れ替わり、それだけさまざまな種目が盛り上がったことがうかがえる。
アクセスが好調だった理由としては、NHKやGorin.jpが実施したネットでの各種競技のストリーミング配信が挙げられるという。1つの競技を見終わって、次の競技を見る際に、ツイートで今放送しているチャンネルを教えあったり、コアなファンが、解説のないストリーミング動画に対して、ツイートで情報を補足したりしていたそうだ。
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