Wikipediaの創設者Jimmy Wales氏は、「Stop Online Piracy Act(SOPA)」への抗議活動に参加し、同サイトを米国時間1月18日に閉鎖することを決めた。
Wales氏は、米議会で審議中の著作権保護法案であり、論争を巻き起こしているSOPAに対し、抗議活動として他のウェブサイトとともに運営を一時停止するつもりだと述べた。同氏は、この計画を「Wikipediaコミュニティーの決意」と称している。「正式な詳細事項は検討中だが、『中途半端』ではなく『完全』に停止する方向で意見が一致する見込みである」(Wales氏)
ニュースサイトRedditは先週、SOPAと米上院に提出されている同様の法案であるProtect IP(PIPA)への不満を表明するため、18日に同サイトを12時間閉鎖すると発表した。I Can Has Cheezburgerといった絶大な人気を誇るインターネットミームサイトを運営するCheezburger Networkなどの他のサイトも、ウェブサイト閉鎖活動への参加を既に表明している。
これらの法案は、大手レコード会社やハリウッドの映画制作会社を含む、幅広い層の著作権所有者らに強く支持されている。著作権所有者らは、オンラインでの著作権侵害のせいで自らの事業が被害を受け、労働者から仕事が奪われていると考えている。しかし、ウェブ企業や人権保護団体は、法案が成立した場合、ウェブ上の言論の自由が奪われ、インターネットの健全性が損なわれると主張している。
技術業界の多くにとっての朗報として、SOPAの最も熱心な支持者の1人であるLamar Smith委員長(テキサス州選出、共和党)は13日、SOPAのDNS遮断要件を削除する計画を発表した。この要件があれば米司法省は、著作権侵害の疑いのあるウェブサイトを実質的に削除するための裁判所命令を獲得できることになっていた。これに先立ち、PIPAを支持するPatrick Leahy上院議員(バーモント州選出、民主党)は、同様のDNS要件をPIPAから削除すると発表していた。
「SOPAの審議が完全に取り下げられたという気配は見られない」とWales氏は16日のツイートで述べた。「PIPAの審議はまだ継続中だ。米政府に重要なメッセージを伝える必要がある」(Wales氏)
閉鎖期間は24時間で、同サイトの英語版のみが対象となる予定だとWales氏は述べた。
「微力ながら検閲に抗議するための主導的な役割を担うことができて光栄だ」とWales氏は述べた。「しかし、その功績を認められるのは、コミュニティーだ」(Wales氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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