しかし、AMDの製造が完全なわけではない。Intelは、2005年末には、90ナノメートルプロセスのチップより速くて小さい65ナノメートルプロセスのチップを登場させた。つまり、AMDはこの点でおよそ1年、Intelに後れを取っている。しかし、Sonderman氏は、65ナノメートルプロセスへの移行は比較的短期に実現するだろうし、45ナノメートルチップを世に出す段階ではIntelとの時間差を詰めるつもりだと話す。Intelの45ナノメートルチップは2007年末に発表される予定だ。AMDは2008年中ごろにそれに続くと話している。
また、AMDは45ナノメートル製造プロセスでは、液浸リソグラフィを採用する。液浸リソグラフィではシリコンウエハを純水に浸して回路を書き込む。Intelは、まだ液浸リソグラフィを採用するつもりはないとしている。
こういったさまざまな効率化は、1990年代の中ごろから末にかけての苦しい時代の経験から生まれた。AMDは同社の資金では工場を1つしか所有できないだろうということがわかっていた。intelは複数の工場を持っている。
「肥え太って何も感じずにのほほんとしていられる贅沢はわれわれには与えられていなかった」とSonderman氏は話す。
工場が1つしかないも同然だったAMDだが、ドレスデンの既存の工場の隣に建設した新工場から、4月に出荷が始まった。さらに、ニューヨーク州にも工場を建設するという計画も出ている。州からの優遇融資を受けるためには、2007年中ごろから2009年中ごろまでに建設を始めなければならない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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