しかし、Appleの最高財務責任者(CFO)であるPeter Oppenheimer氏は電話会議において、27万台という数字は、AT&Tの小売店販売網を通じて販売するために同社に販売されたiPhoneと、Appleの小売店で販売されたiPhoneのみを計上したものであるとはっきり述べた。また、Appleは後ほど、同社のオンラインストアを通じて販売されたiPhoneは27万台という数字に計上されていないことを確認した。
AT&Tは最後に、販売数とアクティベーション数の違いは時間差のせいだとも説明した。Siegel氏は「数に差がある理由の1つとして、非常に多くの人々が、購入した翌日にアクティベートすることを選んだということが考えられる。それはかなりあり得ることのように思える」と述べていた。
これは可能性のあることだとはいえ、定量化するのは非常に困難だ。iPhoneを発売開始日に購入するために行列していた人々や、その翌日に購入した人々の熱意を考えると、10万人を超える顧客が、新しいおもちゃを手に入れながら、アクティベーションを行うのを1日待つということは考えにくい。
しかし、eBayやCraigslistでの転売を目的として購入されたiPhoneの多くは、その発売後30時間以内の入札数が思っていたほど伸びなかったせいで、アクティベートされていなかったはずだ。また、大して需要のなかった場合には、アクティベーションすることなしに未開封のまま返品されたiPhoneもあったはずだ。
Siegel氏はまた、AT&Tに割り当てられたiPhoneが6月30日にあっという間に売り切れてしまったため、7月1日に同社の小売店で販売するために出荷されたものが30日の販売台数として計上されたことが、数の差異の原因となっている可能性を指摘した。これについては、Oppenheimer氏もその可能性があると考えているようだ。Oppenheimer氏はAppleの電話会議で「業績報告で挙げられたiPhoneの販売台数には、AT&Tに輸送中であった在庫も含まれていただろう」と述べた。しかし、AT&TもAppleも、輸送中であったiPhoneの数を具体的に挙げようとはしなかった。
電話でのやり取りをしているうちに、当初のアクティベーション問題がiPhoneのアーリーアドプターの間で実際どの程度広がっていたのかという質問に行き着いた。AT&Tは、ごく一部のユーザーに限定された問題だと考えているという、25日の説明を繰り返すだけだった。
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