米CNET「iPhone」レビュー第4回--SafariブラウザはiPhoneを他の携帯電話と一線を画すものにしている

文:Reviewed by ; Kent German ; Donald Bell(CNET News.com) 翻訳校正:中村智恵子、大熊あつ子、小林理子、福岡洋一2007年07月21日 12時00分
Apple
内容:「iPhone」の発表以来、期待と憶測がどんどん膨れ上がっていた。そしてようやく発売されたiPhoneは、はたして前評判どおりのものなのか?iPhoneが備えている数々の機能の使い勝手はどうなのか、実際に使って検証してみた。

iPhoneのiPod機能

 iPhoneの音質は、第5世代iPodを使っているわれわれの経験と照らし合わせても十分だと思える。同じイコライザプリセットがすべて使用可能で、iPhoneのメインメニューの設定のタブに表示される。iPhone付属のヘッドセットは静かな環境で気軽に聞くにはまずまずの性能と言える。残念ながらジャックが奥に引っ込んでいるため使い慣れているテスト用ヘッドフォンの多くが使えなかった。比較のためにかろうじて差し込むことができたのは「Etymotic ER6i」イヤホンだけだった。

  • 動画再生はワイドスクリーンの長所を十分に活用している

 iPhoneで動画を見るのはCreativeの「ZEN Vision W」やArchosの「ARCHOS 504」と同等の素晴らしさとはいかないが、そのワイドスクリーンと明暗コントラストは第5世代のiPodを大きく引き離す。これまでのiPodと同様に動画再生が自動的に記憶されるので、再生を再開すると停止した個所から始まる。またiPhoneは電話なので、通話機能をオフにしても音楽プレーヤーとしては使用できる航空機モードが設定できるようになっている。

Safariブラウザ

 Safariブラウザは、本当にiPhoneを他の携帯電話と一線を画すものにしている。限られたテキストとグラフィックスのみで必要最小限のWAP(Wireless Application Protocol)ページを苦労して開いていくのではなく、Safariブラウザはウェブページを本来の姿で表示する。このサイズのスクリーンで本来のウェブページが見られるというのは、まったく驚きに値するうれしい経験だ。

  • Safariブラウザがサポートされる

 1つだけ残念なのは、FlashやJavaをサポートしていないことだ。ページのなかで移動するには、ディスプレイで指を滑らせていけばそれにそって表示部分が動いていく。新しいページを開くにはリンクを指でたたけばよく、表示の拡大縮小は指で2度たたけばいい。ディスプレイの下部に表示される矢印を使えば前に進んだり後ろに戻ることができるし、同じくディスプレイ下部のマルチ機能ボタンを使えば複数の新しいページを開いてめくることができる。

 GoogleがiPhoneのデフォルト検索ツールだが、Yahooも使える。情報を検索したりURLを入力する場合、オンスクリーンキーボードを使うことになる。スペースバーがウェブで利用頻度の高い「.com」や「/」に置き換わっている以外はメールを打つのと同じ感覚だ。なかなかいい。

 加速度計のおかげで、iPhoneを横に倒して、見やすい横長の画面にすることが可能だ。両方向に機能するのでどちらの方向にiPhoneを倒すかは関係ない。横向きでブラウザを使用すると、そのままのモードでオンスクリーンキーボードが表示されるのも良い点だ。ウェブページの大部分は十分見られるが、CNN.comのようにぎっしりと詰まっているページの場合はこまかくなりすぎる。

拡大できる率は決まっているので、テキストによっては拡大してもまだ小さすぎてはっきり読めない。ブックマークを保存したり自分のパソコンからお気に入りのページを同期したりできるが、それは「Internet Explorer」のみで「Firefox」はできない。


>>「第1回--われわれは疑いの目で見ていた」はこちらから

>>「第2回--マルチタッチテクノロジは素晴らしい」はこちらから

>>「第3回--iPhoneの音楽機能はiPodより優れているか」はこちらから

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