SBIの「ファイナンス 2.0」が見えた!--「東京0区」仮想世界を構築

岩本有平(編集部)2007年04月27日 15時06分

 ウェブを活用した金融事業の新しい形として「ファイナンス 2.0」を提唱するSBIホールディングスCEOの北尾吉孝氏。そのファイナンス 2.0を具現する第一歩とも言えるサービス群の姿が見えてきた。

 SBIホールディングスの子会社であるSBI Roboは4月27日、金融やビジネス向けのインターネットサービス群を展開することを明らかにした。

 SBIホールディングスは、2006年11月にSBI Robo(旧:ソフトバンク Robo)をソフトバンクより買収。ノルウェーの検索技術開発会社Fast Search & Transfer(Fast)もSBI Roboに発行済株式数の16%を出資しており、検索技術を用いた新しい金融サービスの開発を進めている。

 SBI Roboではまず、SBIイー・トレード証券のオンライントレードサービスの検索を強化するため、会社名や銘柄コードによる検索だけでなく、商品名や人名などのキーワードを入力することで、キーワードに関連した企業の株価情報やニュース、Wikipediaの情報などが一覧できる「E*Search(仮称)」を6月を目途に提供する。

 また、株価の先行きが上がるか下がるかを予測できるボタンなどの機能を盛り込んだ金融情報特化型のソーシャルニュースサービス「SBI Financial News(仮称)」や、単純なプロフィールだけでなく、ユーザーに関連する情報を検索して表示し、ユーザー自身のアピールの場として活用できるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「SBI Business(仮称)」なども提供していく予定だ。

 さらに目玉となるのが「SBI Cyber MEGACITY(仮称)」だ。東京湾に浮かぶ仮想都市「東京0区(仮称)」を用意し、ユーザーに公開する。登録ユーザーにはIDと仮想世界上の住所が与えられ、仮想世界の中で生活できるほか、不動産取引や為替取引など、現実世界同様の金融取引が行える予定だ。

 SBI RoboではMEGACITYを「ロンドンのThe CityやニューヨークのWall Street同様、仮想世界の中での金融の中心にしたい」と説明しており、2007年冬のベータサービス開始を目指す。またSBI RoboではMEGACITYに関する情報を配信するメールマガジンを発行する。受付は同社サイト上で実施している。

SBI Cyber MEGACITY(仮称)のイメージ SBI Cyber MEGACITY(仮称)のイメージ図

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