私はこのキャンペーンの成功のポイントを以下の3点と捉えています。
さらにこのキャンペーンは協力企業のVerison、Samsungにも以下の4つの大きな成果をもたらしたのではないでしょうか。
このキャンペーンから学ぶべきは、インターネット+携帯電話がターゲットごとにカスタマイズしたコミュニケーションに非常に適しているということです。
周知のことですが、STP(セグメンテーション/ターゲティング/ポジショニング)はマーケティング戦略を立てる上でとても大切な要素です。それがきちんと設計できている企業・商品・ブランドであればあるほど、インターネットやデジタルデバイスなどを最新技術に振り回されず使いこなすことができるのではないでしょうか。
カンヌを獲るようなプロモーションにおいても、ソーシャル系のマーケティングにおいても、通常のマーケティングと大切なポイントは全く同じで、1)以下のような順序・鉄則をきちんと守り、かつ、2)以下のどの場面でもクリエイティビティを忘れないことなのだと思います。
日本のモバイルマーケティングは世界の最先端を進んでいると信じている方も多かったのではないでしょうか。私もその1人でした。小手先の技術やミクロな部分では確かに最先端を行っているのかもしれません。
しかし、今回ご紹介したキャンペーンのように、携帯電話を無料で配布してしまったり、ターゲット用にカスタマイズしたりするような大胆なアイディアを採用できる方は、日本のマーケティング業界には稀有な存在ではないでしょうか。来年の世界の広告賞における、日本のモバイルマーケティング、ソーシャルマーケティングの健闘を祈ります。
青山学院大学国際政治経済学部卒。在学中より環境NGO、エコロジーショップに勤務。卒業後、総合広告代理店にて情報システム管理業務、ウェブ制作プロデュース&ディレクション業務を担当。数々のウェブサイトを立ち上げ、2006年10月よりオプトにて、クリエイティブ・企画業務を担当。D2Cモバイル広告大賞プッシュ型広告賞受賞。BLOG「広告が世界にできること」執筆中。32歳1女1男の子持ち。家族と仕事を愛してます。
外資系光学機器メーカーを退職後、渡米。カリフォルニア州立大学サクラメント校を卒業後、2005年1月(株)オプト入社。マーケティング部配属となり、ネット広告全般のプランニングや調査など経験。現在、経営戦略部に所属し、海外の市場動向を探る。
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