情報開示:本記事の著者であるEmre Sokulluは、2007年3月に検索エバンジェリストとしてHakiaに加わっている。以下の記事はいかなる意味においてもHakiaの見解を代表するものではなく、Emreの個人的な意見である。
Googleは若いマンモスのようなものだ。すでに十分強いが、まだ成長の最中だ。四半期決算は良好で、オンライン広告スペースに対する評価が上がっていることは、GoogleがNASDAQでの勢いを維持する最大の要因になっている。しかし、ここで土俵の外側からGoogleキラーのシナリオを考えてみることにしよう。読者の方はわたしがオープンソースで頭がいっぱいだということをご存じかもしれないが(例えばopenhumanやsimplekdeなどのわたしのプロジェクトから)、これを反映して、わたしの提案はオープンソースに基づくものだ。これをGoogle@Homeと呼びたい。
最初に、わたしのGoogle@Homeの概念について定義させてほしい。簡単に言えば、Google@Homeはオープンソースの、分散型のGoogleクローンだ。すでに多くのオープンソース型の検索エンジンプロジェクトが存在する。Apache Lucene(NutchとHadoop分散ファイルシステムという下位プロジェクトから構成される)が、最も信ぴょう性のあるものだろう。このGoogle@Homeの概念はこうしたオープンソース型検索エンジンを基盤にしてもよい。もちろん、Googleの使い勝手や影響力に至るには長い道のりがある。しかし、より重要なのは、Google@Homeは分散型の、中央集権型ではないシステムだということだ。これは、われわれのデスクトップコンピュータの待機時間が新しい検索エンジンの計算力の一部となることを意味している。これが結果としてGoogleの非常に充実したデータセンタと競争することを可能にする。これも新しい概念ではない。同じSETI@HomeとFolding@Homeがある。実際、Google自身がスタンフォード大学のFolding@Homeの最大の支援者であり、彼らのツールバーの資源をこのプロジェクトに提供している。
このエンジンの分散性は、このプロジェクトをWikipediaの共同創設者であるJimmy Wales氏によるWikiasariプロジェクトとは違うものにしている。Wikiasariは、wikiに触発されたオープンソースの検索エンジンだ。WikiasariのパワーはWikipediaから来ているが、その最大の弱点は人間に依存しすぎていることだ。大衆の力は、オープンでコミュニティーに支えられた百科事典プロジェクトであるWikipediaではうまく機能した。しかし、管理できるレベルではあるにせよ、公共物に対する破壊行為は今でも存在する。これが検索エンジンでもうまくいくかどうかは疑問だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」