ダビング10頓挫--録画・録音の行方は?

2008年6月3日 00時00分
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 デジタル放送の録画データをハードディスクなどに10回まで私的コピーできる「ダビング10」が6月2日の開始に間に合わず、延期となりました。導入が遅れた原因は、著作権関連団体とメーカー側の対立にあるようです。

 著作権関連団体は、ダビング10採用の条件として、iPodなどの携帯音楽プレイヤーや、ハードディスクレコーダーといった録画機器にあらかじめ補償金を上乗せして販売することを求めています。これに対し、IT分野の業界団体であるJEITAは、補償金制度は縮小・廃止されるのが原則、と考えています。

 来週のアップルのイベントでは新しいiPhoneが発表されると噂され、夏には北京オリンピックが開催されます。魅力的な録画・録音機器の登場を控えて、パネリストの皆さんが考える理想のダビング生活とはどのようなものでしょうか。ご意見を聞かせてください。


  • 奥木博一
    奥木博一さん (パーク24株式会社 業務推進本部 技術開発部 マネージャー)
    ダビング回数は制限付きでも構わない。しかし、その制限付きダビングをする見返りに著作権団体にお金を上納するのはまっぴらごめんである。それなら現状のままで良い。

    先日、とある最大手著作権管理団体の内情を聞いて驚いた。一部紹介しよう。

    テレビ局は、多くの楽曲を放送中に利用しており、多額の利用料を、その最大手著作権管理団体に支払っている。その管理団体が関係音楽事務所にテレビ局からの受取収入を分配しているという構図である。

    ネット系の新興著作権管理会社が、とあるアーティストの事務所の要請の元に、そのアーティストの楽曲利用料を自社経由で徴収したいと申し出たところ、テレビ局、最大手著作権管理団体の両方からそでにされてしまった。

    徴収したのであれば、すべての放送で、対象楽曲が使われた回数や時間を「自分で」カウントせよ、というのである。確認はとれていないが、自分たちは(少なくとも最大手著作権管理団体側は)そのようなレポートは作成していないのにである。雰囲気的に、かつての防衛省並みの「官民癒着型」構造がここにはある。

    翻って、メーカーサイドはつつましいものである。仕事上の印刷もカラープリンタなどを使うと叱責されるくらい涙ぐましいコスト管理を行っている。メーカー間で温度差はあれど、そのような業界にこの費用を「製品価格に転嫁せずに企業努力で吸収せよ」というのは酷な話である。

    私は、今回の件、JEITA のスタンスを支持する。皆様も、これを機に日本の著作権管理状況について意識を高めてみてはいかがだろうか。
    2008-06-03 14:19:41
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