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モーターショー開幕、クルマとITの未来は

2007年10月29日 10時49分
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 東京モーターショーが開幕しました。自動車のキーにモバイルデバイスとしての多彩な機能を持たせたり、ダッシュボードにロボットを搭載したりするなど、ユニークなコンセプトカーが多数展示されています。すでに市場に出ているものでいえば、日産のカーナビ向け情報サービス「カーウイングス」はRSSリーダー機能を搭載しました。PCやモバイルと同じように自動車もひとつのプラットフォームとして考えると、その上で展開されるIT活用のサービスとともに、自動車の未来も含めてどのような可能性が見いだせるでしょうか。パネリストの皆さんのお考えを聞かせてください。


  • 江島健太郎
    江島健太郎さん (エンジニア、アントレプレナー)
    ご存じのとおり、車というのは世界中に存在するあらゆるテクノロジーのなかで、軍事技術に次いで最も直接的に人命を奪っている道具なので、「安全性」に関しては、まだまだ基本的な次元で進歩の余地があると思っています。

    一方、「娯楽性」に関しては、車という媒体がおかれるシチュエーションの性格上、とくに視覚依存でインタラクティブなものは安全性を犠牲にしてしまうことが多いため、根本的に向かないのではないかと思います。

    基本に忠実に考えるなら、Pandora.comやLast.fmのようなパーソナライズされたラジオが自分のアカウントで再生できるとか、ネット上に保存した自分のプレイリストを使ってデータ自体もストリーミングしながらシャッフル再生できるとか、まぁJASRACが何というかは知りませんけど、とにかく聴覚優位でかつノン・インタラクティブなインターフェースという制約をあてはめてみると、やはり音楽が唯一の娯楽として浮かび上がってくるのではないかと思います。そして個人的には音楽の可能性はまだまだ十分に開拓されていないと思っています。

    しかし、何より私が期待するのは、機能てんこ盛りのカーナビ云々ではなくて、快適なドライビングライフという基本がしっかり押さえられた「実用性」です。

    これは自動車単体の技術革新ではありませんが、たとえばETC。ここ米国シリコンバレーでは、FasTrakという軽量なトールタグを25ドルぐらいで買ってくれば、きっちり25ドル分使えます。残高確認やチャージはウェブから可能。面倒くさいことやコスト面の不利は一切ありません。

    しかも、普段フリーウェイはその名の通り無料で走れて、ゴールデンゲートブリッジやベイブリッジなど橋を渡る際のみ、かつ片方向のみ料金を支払います。最も効率的かつ確実な料金徴収方法ですし、一回の料金も3ドルとか4ドルです。「たしかにこれ以上は簡単にできないよな」というところまでプロセスが合理的されています。

    翻って、専用の車載器や専用のETCクレジットカードを申し込まされたり、デポジットを要求されたり、あらゆる出入り口で改札するどこかの国のシステムは、根本的なデザインが間違ってるとしかいいようがない。

    RSSリーダー載せたりトリッキーな飛び道具の開発もいいですけど、もっと本質的な次元で解決すべき問題が山積だ、という事実とまっすぐ向き合う勇気を持って欲しいなと思います。
    2007-10-30 13:03:40
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