オフィスワーカーにとっても、またクリエイターにとっても、データのバックアップは命綱。これまで時間をかけて作成したデータが消失してしまえば、その損害は計り知れない。業務上のダメージもさることながら、何日もかけて作り上げたデータが無に帰してしまったことに対する徒労感は相当なものだ。
さて、SynologyのNASといえば、もともとバックアップ機能が強力なことで定評があるが、今回新たに、オフィスワーカーやクリエイターにとって心強い機能が追加された。データの履歴を保存し、うっかりミスからの復元を容易にする「Snapshot Replication」、そしてバックアップソフトなしで別のサーバからデータを吸い上げて保存できる「Active Backup」などがそれだ。
Synology NASが新たに採用した新OS「DiskStation Manager 6.1(DSM 6.1)」は、特にバックアップまわりの機能が強化されている。
次世代のファイルシステムBtrfsのサポート強化もそのひとつ。DSM 6.1におけるBtrfsモデルは下記のとおり。今回新たに追加、強化された機能の数々をチェックしていこう。
ユニークかつ特徴的なのがActive Backupというバックアップ機能だ。一般的なバックアップ機能といえば、各サーバや端末にバックアップソフトをインストールし、NASなどにデータを送るわけだが、このActive Backupはそれとはまったく逆に、Synology NASが各サーバからデータを吸い上げる形になる。
それゆえ、各サーバや端末にバックアップソフトをインストールする必要はなく、操作を一元化できるという特徴がある。端末ごとにライセンスが必要になるわけではないので、バックアップソフトの購入費も不要となり、コスト的にもメリットが大きい。LinuxサーバやWindowsサーバに対応するのも、法人ユースでは魅力に映ることもあるだろう。
また、従来から搭載されている標準的なバックアップ機能「Hyper Backup」も、今回のSnapshot Replicationと同様のバージョン管理ポリシーを設定できるようになったほか、過去に作成した複数のバックアップの中で重複するデータを省くことでディスクの使用量を削減する重複排除機能が追加されるなど、大幅な進化を遂げている。
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